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著作権保護技術「VCPS」の最新動向――DVD+RWアライアンスがCESで2005 International CES

» 2005年01月06日 09時46分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 1月5日(現地時間)、家電業界最大のイベントInternational CES 2005のプレスカンファレンスで、DVD+RWアライアンスは2層記録のDVD+R DLの高速化、それに著作権保護技術の「VCPS」(Video Content Protection System)を発表した。

photo VCPSについての説明を行ったHewlett-Packard(HP)のKevin Saldanha氏

 DVD+R DLは8倍速対応が発表され、年内にはさらに高速化を果たしたドライブの投入も検討されているという。DVD+RWも同様に8倍速化が行われる。加えて著作権保護技術としてVCPSを発表した事で、これまでは不可能だったコンテンツ保護フラグ付きの映像をDVD+R/+RWでも保存できる可能性が出てきた。

 VCPSではビデオコンテンツの暗号化を行うなど、CPRMと同様の特徴があり、VCPS対応メディアとソフトウェアを組み合わせることで著作権保護の必要なビデオを記録可能にする。

 ただしVCPSは米国においてFCCでの審査を通過しているものの、日本でのARIBへの認可申請は行っていない。ARIBへの申請プロセスの途中であると話している。

 しかし、DVD+R/+RW搭載のAV家電がほぼ皆無で、PCにおけるコピーワンスコンテンツの扱いが非常に限定されている日本市場において有効性があるかどうかは大いに疑問が残る。実際、「ARIBへの申請は行われないのではないか」との見方が有力だ。

 一方、松下電器産業は同日、Hewlett-Packard(HP)との提携を発表。DVD+RWアライアンスの中核を成しているHPが、今後の同社製Media Center PCでDVD-RAMの記録/再生をサポートし、松下電器がDVD+Rを同社製DVDレコーダ「DIGA」シリーズでサポートする。両者はBlu-ray Discで行動を共にしており、今回の発表を機に協業関係を深めていくという。関係者によるとDellとも同様の話し合いが行われており、HPと同様の内容で相互にフォーマットをサポートする可能性が高い。

 ただし今回の発表ではDVD+RWは合意の対象外。HPやDellとの雪解けはあっても、Royal Philips Electronicsと松下電器の間にある溝は深いと言えそうだ。VCPSに関しても、CPRMとは別に規格を作る意味はない。当然ながら松下電器はサポートする予定がなく、DVD+Rに対してCPRMへの対応を迫るものと見られる。

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