ラスベガスで開催中の「2005 International CES」において、2005年末に発売予定の全89タイトルを公表したHD DVDプロモーショングループ。対応プレーヤーも、東芝と三洋電機が供給するという。しかしその一方で、年内の発売にはさまざまな疑問も投げかけられている。
果たして、本当に年末のHD DVD立ち上げは可能なのだろうか? 東芝デジタルメディアネットワーク社首席技監、山田尚志氏に話を聞いた。
──今回の発表では、タイムワーナー(Time Warner)グループからのタイトルだけで53本が発売されることになっています。果たしてこれだけの本数を制作する時間的な余裕はあるのでしょうか?
「オーサリングの進捗が“何本出せるか”を決めることになるでしょう。ワーナーは(系列のニューラインシネマやHBOを除く)自社コンテンツだけで50本ぐらいの計画を持っているようです。今回発表した以外にも、発売予定タイトルは内部的に存在するということです。オーサリング作業が順調に進めば、発売タイトルはさらに増えると思います」。
──HD DVDを制作するためのオーサリングツールは、東芝自身が開発しているのでしょうか? それともソニックのようなサードパーティの協力を得ているのでしょうか?
「自社で開発しています。最初のバージョンは、HD DVDで追加されるインタラクティブ機能のすべてを実装することはできませんが、徐々に機能を増やしていきます。映画スタジオ側も、当初はシンプルなビデオディスクのオーサリングができれば良いと話しています。またソニックもHD DVDオーサリングツールの開発を表明していますから、時期が来れば提供が開始されるでしょう」
──松下電器がソニックと共同開発したBD向けオーサリングツールでは、オーサリングプロジェクトを一つだけ作っておけば、あとはボタンひとつでDVDとBDの両方のディスクイメージを作れるようになっていました。HD DVDでも同様のアプローチになるのでしょうか?
「われわれの開発しているものは、DVDとは完全に分かれています」。
──これまでHD DVD側は、2004年中にはビデオ規格がすべて確定すると話していましたが、それも年を越してしまいました。正式決定はいつ頃になる見込みでしょう?
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