今年は携帯電話や車載コンピュータなどを標的としたウイルスの増加が予想されるとする報告書を、米IBMが2月9日発表した。
報告書はIBMのグローバルセキュリティインテリジェントサービスチームが、世界2700人の専門家からの情報をもとにまとめた。今年は携帯電話やPDA、ワイヤレスネットワーク、および自動車や衛星通信システムといった組み込みコンピュータを標的としたウイルスやワームが広まる可能性があると予想している。
昨年はBagle、Netsky、Mydoomなど電子メールで増殖するワームが企業のネットワークを混乱に陥れたが、後半になるとPDAなどの携帯端末を狙ったCabirのようなワームが出現したと報告書では指摘。こうしたワームが真似されて、携帯端末を狙ったウイルスの流行につながる可能性があると分析している。
このほか今年の傾向として、なりすましやフィッシングは引き続き害を及ぼし、悪質なソフトはますます高度化が進むと予測。そうしたソフトに感染して攻撃に使われる「ボットネット」は、インスタントメッセージング(IM)を利用して感染システムを制御するようになると見る。
また、VoIPネットワークも妨害が増え、特にリモートからの盗聴やサービス妨害(DoS)攻撃によって企業は深刻な被害を受ける可能性があると予想している。
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