本製品では動画再生のほか、音楽の再生機能やJPEG画像のビューワ機能なども備えおり、メインメニューから「Audio Player」「Photo Album」など対応するアイコンを選択することで起動する。なお、各機能は完全にシングルタスクとなっており、「音楽を再生しながら画像を見る」といった動作はできない。
いずれも機能としては非常にシンプル。音楽再生についてはAudio Playerを起動した後、「Audio File Manager」で再生したい曲を選択すればプレイリストが作成され、再生することができるようになる。m3u形式のプレイリストを読み込むことができるが、複数のプレイリストを管理することもできず、ID3タグの表示にも対応していないため、再生時に表示されるのはファイル名とビットレートのみだ。
JPEGビューワ機能は1画面を3分割したファイルブラウザと全画面表示が組み合わされており、1枚ずつあるいはスライドショー形式での表示が行える。最大で4000×3000ピクセルまでの表示が行えるが、液晶画面自体の解像度は320×240ピクセルなので、描写時には縮小表示されることになる。
試用した機体のファームウェアが製品版ではないということで、電源のON/OFF時や大きめの動画ファイルを読み込んだ際にややもたつきを感じたものの、全体的なレスポンスについては十分満足のいくものだった。
こうしたポータブルAVプレーヤーというと、どうしても“機能はテンコ盛りだが操作が分かりにくい”という状態に陥りがちだが、本製品は設定やPCからの転送も含め、操作全般を極力シンプルにすることで、安定した動作と分かりやすい操作性を確保している。これならば同種の製品に慣れていないユーザーでも、使用時に戸惑いを感じることはないはずだ。
価格はオープンプライスで、同社ショッピングサイトでの価格は5万7750円。低価格化の進むポータブルAV製品の中では高価な部類に入るが、本体の質感も高く、日常的に使用するポータブルAVプレーヤーを捜している人にとっては、有力な候補の1台となるだろう。
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