ISP「AOL」を運営するイー・アクセスは4月14日、AOLの窓口からNTT西日本のADSL/FTTHサービス「フレッツ」の申し込みを行える契約を、NTT西が一方的に打ち切ったのは不公平とし、総務省の電気通信事業紛争処理委員会にあっせんを申請したと発表した。
イー・アクセスとNTT西は、AOLの窓口でフレッツの申し込みも同時に受け付ける「注文取次業務契約」を3月31日まで結んでいた。イー・アクセスは契約の延長を求めていたが、NTT西はこれを拒否。4月1日以降、新規ユーザーはAOLとフレッツを別々に申し込まねばならなくなった。
イー・アクセスは、「他のISP業者(一部を除く)ならワンストップでフレッツに申し込めるのに、AOLだけ別々に申し込まねばならないのは、ユーザーの利便性を損ねる差別的な扱い。開通工事費の請求もNTT西から行われ、AOLを通さないため、工事費無料キャンペーンもできず、ユーザー獲得が困難」などとし、受け付け業務の再開を求めている。
NTT西日本は「AOLとの契約を延長しなかったのは、事業戦略上の整合性を鑑みた判断。何ら問題ないと考えている」とコメントしている。イー・アクセスがADSL事業者として競合するため、新年度以降の契約を見送ったと見られる。
イー・アクセスは昨年6月、NTTドコモなどからAOLジャパンのISP事業を買収。同社の接続サービスやフレッツを利用し、ADSLやFTTH接続サービスを提供してきた。
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