東芝は4月18日、デジタルハイビジョンテレビ「ちょっとタイム face」を発表した。新しいCMキャラクターに抜擢されたのは、ニューヨークヤンキースの松井秀喜選手。また発表会では、SED搭載テレビなどの開発スケジュールにも触れ、薄型テレビの事業計画を明らかにした。
「ちょっとタイム face」は、160GバイトのHDDを“キャッシュ”として用い、「ちょっとタイム」など日常生活の中で便利な機能を付加した液晶テレビだ。5月から放映されるTV CMは、野球中継を見ているときに突然の来客があるというシチュエーション。バッターボックスに立つ松井選手が「打っちゃいますよ」とテレビの中から呼びかける姿がユニークだ。
松井選手がCMキャラクターに選ばれた理由は、「パワフルでガッツ溢れるプレイ、世界一のニューヨークヤンキースに入ったチャレンジ精神」が、ワールドワイドでシェア拡大を狙う同社の薄型テレビ戦略にマッチしていたためという。
一方、製品発表会では薄型テレビの製品スケジュールについても触れた。まず、液晶パネルのラインアップを拡充し、42型と20型を追加することを明らかにした。国内では42型以下を液晶、それ以上をプラズマと切り分ける方針。「HDD内蔵やネットワーク対応のテレビにくわえて製品の“縦軸”を強化するとともに、日立製作所や松下電器産業とのIPSパネル製造などによって“横軸”も強化する」(東芝デジタルメディアネットワーク社副社長兼テレビ事業部長の新倉諭氏)。
また2006年春には、満を持してSED(Surface-conduction Electron-emitter Display)パネル搭載の次世代ディスプレイを投入する計画だ。「SEDパネルは、今年の8月から50インチの生産を開始する。2006年度には、テレビ製品ラインアップの50型以上をSEDとし、パネルのバリエーションも増やしていく」(同社CTV事業部TV商品企画部の恩田貴弘部長)。
さらに、ソニーやIBMとの協業によるCELL事業についても順調さをアピール。新倉氏は、「CELLの開発状況は予定通り。CELLが登場すれば、われわれは世界最高の画質を持つSEDと“最高のエンジン”であるCELLを組み合わせることができる」として、デジタルTV製品のコアとして採用していく方針を明確にした。同社では、2006年度にはテレビ市場における薄型テレビの割合が6割を超えると予想。570万台といわれる薄型テレビ需要の中で、15%のシェア獲得を目指すとしている。
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