iPod vs 音楽ケータイ
ポータブルプレーヤーとして音楽ケータイを検証する(5/5 ページ)
iPodの操作インタフェースはクリックホイール。円形キーの上が「メインメニュー呼び出し」、下で「再生/停止」、左右には早戻し/早送りの各機能が割り当てられている。中央は「選択」キーで、ホイールを回せば音量調節が行える。ホイールから指を話さずにほぼすべての操作が可能なほか、ホイールを回す速度がスクロールの速度とシンクロするので、大量の楽曲が転送されていても目的に楽曲を探すのは容易だ。
iPod Miniのリモコンは別売で用意されている。こちらもW31Sと同じく曲の再生/停止、早送り、早戻し、音量調節が行えるのみ。液晶ディスプレイも備えておらず、アルバム/プレイリスト間の移動も行えない。シンプルなデザインはiPodと共通だが、あまりにもシンプルすぎると感じるのは筆者だけではないだろう。
W31SとiPod、いずれも音楽再生に関するハードウェアはシンプルで、本体から詳細な作業を行うといったタイプではない。SonicStage/iTunesで楽曲を管理し、プレーヤー側ではそれらを単純に再生するというスタイルになる。ただ、双方とも直感的な操作が可能になっており、アルバム/プレイリスト単位での再生をメインに考えるならば甲乙つけがたい操作性を備えているといえる。
いくつかの項目について、W31SとiPod Miniを比較してきたが、想像以上にオーディオプレーヤーとして“使える”というのが、W31Sに対する印象だ。ただ、前述したように128MバイトまでのメモリースティックDuoまでにしか対応しておらず、PC内部の音楽ライブラリをすべて持ち運ぶことは不可能に近いことや、複数の楽曲入手方法が用意されているものの、楽曲管理については完全に一元化されているとはいえないところは不満点にあげられるだろう。
これらの不満点はW31Sが「本格的音楽ケータイの先駆け」であることに起因すると思われる。これまでにも音楽が再生できる携帯電話はいくつか存在していたが、それらに比べればW31Sのデジタルオーディオプレーヤーとしての完成度は群を抜いて高い。また、海外に目をやればSony Ericssonの「W800i」、Motorolaの「iTunes携帯」、NokiaのHDD搭載携帯「N91」などが発表されており、「音楽ケータイ」は今後も進歩していくことが予想される。
現在「曲を大量に持ち運びたい」という考えでHDDタイプのプレーヤーを愛用しているならば、W31Sはその利用スタイルに合わない。すでにiTunesでAACのライブラリを構築している場合でも、SonicStageはAACのインポートに対応していないので、すぐさまW31SをiPodのかわりとして導入するには無理がある(iTunesでAACをMP3に変換、SonicStageで取り込むという方法もあるが楽曲数が多い場合、かなりの手間になる)。
ただし、普段からフラッシュメモリタイプのプレーヤーを愛用し、TPOに応じて楽曲を入れ替えることが苦にならないならば(SonicStageを普段から使用しているならばなおさら)、iPod+携帯電話というスタイルから、荷物の減らせるW31Sオンリーのスタイルに切り替えても満足感は高いと思われる。
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