USBインタフェースは、ICR-B80RMなどと同様、背面に“埋まっている”。引き起こすと録音時にスタンドとして使用できる仕組みで、先端のキャップを外すとUSB端子が現れる。しかも、先端が270度回転するため、USBポートが縦に付いているPCにも簡単に接続可能だ。同じくUSBダイレクト接続が可能なオリンパスの「Voice-Trek V-20」と比べると、可動部分が多いぶん、柔軟性が高い。
録音モードは4つあり、そのうち3つがステレオというあたりに同社のコダワリが感じられる。ただし、後発のオリンパス「V-20」に比べると、メモリ容量は同じなのに各モードの録音時間は約半分だ。圧縮効率の差は否めない。
録音モード | 録音時間 | 録音周波数特性 | ビットレート |
---|---|---|---|
SHQ(ステレオ) | 約2時間10分 | 40Hz-15000Hz | 128Kbps |
HQ(ステレオ) | 約4時間10分 | 40Hz-7500Hz | 64Kbps |
SP(ステレオ) | 約8時間30分 | 40-3500Hz | 32Kbps |
LP(モノラル) | 約17時間10分 | 40-3500Hz | 16Kbps |
ビットレートが128kbpsもある(=情報量が多い)「SHQ」モードはさすがに高音質だ。広い会議室、あるいは騒音の多いイベント会場でも、非常に聞き取りやすい録音ファイルができあがる。たとえばイベント会場など、周囲のざわめきまで非常にリアル。それが話者の声を邪魔するわけではなく、しっかりバックグラウンドのまま。つまり“臨場感”を感じる音だ。
そのほかの3モードも、十分に実用的なレベルだった。ただし、SPステレオ以下は情報量の不足が気になってくるため、録音時の環境を考えて選択するべきだろう。マイクの向きや感度設定(低と高の2種類)を誤ると、録音レベルが低く、聞き取りにくいファイルになってしまう。
録音時には、インデックス機能が利用できる。重要だと思った箇所でインデックスボタンを押すと、本体再生時に頭出しが行える。また、録音を開始したりするタイマー録再、音声入力が一定レベルを超えると録音を開始する「VAS」(音声起動録音)といった機能も備えた。
本体再生では、1.2倍速の「早聞き再生」と0.75倍速の「遅聞き再生」のほか、A-B間リピート再生、不要な部分をカットするファイル分割といった機能を利用できる。再生時にインデックスを打てないのが残念だが、基本的な部分は抑えている。
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