「足も同様です。すり足には本来カバーなど必要ありませんから、最初はシリンダーが剥き出しになっていました。でもカッコ悪いし、その状態だと誰も乗りたがりません(編集部注:不安定そうに見えるらしい)。動作がうまくいくと分かってから、鉄板で外装を作り、隠しました」
「迷彩塗装にしたのは、安っぽく感じさせたくないからです。白を基調にすると色がぼやけてしまうし、さらに青と赤を入れたら、あるアニメに似ちゃうじゃないですか。どれにも似ていないデザインにしたつもりだったんですが、あまりにアニメが多いので、やはり似ているものはあるみたいですね」
――“体感型ゲームロボット”と聞いてますが、具体的にはどのように使われることを想定していますか?
「当初はイベントやアミューズメント施設へのレンタルを考えていますが、将来的には遊園地やイベントなどでロボット同士の“対戦ゲーム”を想定しています。
ロボットができて、アニメに近いエンターテイメントにするには、遊ぶこともできなければなりません。しかし、まさか格闘するわけにもいかないので、銃を持たせることにしました。シューティングこそアニメ的な楽しみだろうと。
ですから、制作を始めるときに最初に手を付けたのも、銃の開発だったんです。硬い玉は危険なので、使うボールは60ミリ径のスポンジボールにしました。それを空気圧を使って発射する仕組みになっています」
――対戦相手は……
「まだいませんので、とりあえず的を作りました。1メートル、88センチくらいのサイズですが、バッテリーと動力を搭載していて、ゆっくり右左に動きます。プログラムも自分で作ったのですが、ランダムに動くようになっているため、動くとまともに弾が当たりませんね」
――3600万円という値段を出していますが、量産するということですか?
「3600万円はあくまで参考価格です。たとえば、LAND WALKERをもう1台作るとして、これだけあれば作れるということです。仮に量産となったら、また価格も違ってくるでしょう。
今回は、ビジネスにしたいから、まず値段を出してみました。将来的には、量産することも考えていきたいのですが、今のLAND WALKERをそのまま量産するのは難しいと思います。もう少し小さくて、安全性を高めたものを作るつもりです」
――キットとして販売するというお話もありますが?
「キットにすれば安くなりますので、参考価格より一桁安く提供できれば、と考えています。個人に対して販売するのはいろいろハードルがあるかもしれませんが、たとえば骨組みをキットとして提供して、カバーは好みのものを自分で作ってもらうといったスタイルも考えられるでしょう。
中身がしっかりしていれば、外装は鉄板でなくても良いと思います、またロボットのサイズや重量も、軽トラで運べる程度にしたいと思っています」
――いつ頃、販売できますか?
「2〜3年後にできればいいとは思いますが、スケジュールはまだ見えていません。まずはLAND WALKER 01をアミューズメント分野でレンタルしていくのが先ですね。見たいという人は多いので、まずはイベントなどで利用してもらえたら嬉しいです。キットの開発は、その後になるでしょう」
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