欧米に比べるとブームが一段落した感のある国内のデジタルカメラ市場だが、どちらかというと買い換え、買い増し需要が伸びているようだ。普及が一段落したこともあるが、現在はカメラとしての機能よりも、携帯電話のように手軽に撮影できる薄型軽量のコンパクトタイプが主流となっている。
それにともない、薄型ながら光学3倍ズームに大型液晶を備えたデジカメが各社から登場しており、なかなか差別化が難しい状況になっている。
今回レビューするオリンパスの「CAMEDIA X-600」は、そんな薄型・大型液晶搭載の一般的なタイプのデジカメだ。目立つ特徴があるわけではないが、特に初心者でも困ることなく使いこなせるような工夫が随所に施されている。
X-600は、有効画素数500万画素1/2.5インチCCD、光学3倍ズームレンズ、2.0インチ液晶と、一般的なユーザーが使うには十分なスペックを搭載。本体サイズは91(幅)×60.5(高さ)×24(奥行き)ミリ、約125グラムと薄型軽量で、気軽に持ち歩いて使うためのデジカメだ。
外観はシンプルでフラットな形状。レンズは沈胴式で、電源をオンにすると回転しながらレンズがせり出し、約3秒(公称)で撮影可能になる。このクラスでは決して速いほうではないが、レリーズタイムラグは約0.6秒、一気押しで約0.8秒(いずれも公称)となっており、特に不満のないレベル。暗所でのAFスピードも比較的高速だ。
外装はアルミで、高級感があるというわけではないが、特別安っぽい感じもしない。全体的にフラットなボディだが、背面は液晶部が盛り上がり、右手で構える部分が薄くなっているのが外観の特徴だ。最薄部は18.5ミリ。
本体上部にはシャッターボタンと電源ボタン、背面にはズームボタンと十字ボタン、そして液晶下部に削除ボタン、再生ボタン、撮影ボタンが並ぶ。シンプルでほとんど迷うことはなさそうな操作体系だ。
十字ボタンは上がシーンプログラム、右がフラッシュ、下がタイマー、左がマクロの切り替えで、それ以外の項目は十字ボタン中央のメニューボタンから設定する。設定できる項目はシーンプログラムによって異なるが、一番標準的な「Pモード」の場合で露出補正、画質、ホワイトバランス、モードメニューとなっており、さらにモードメニューから測光方式やISO感度、その他の各種カメラ設定が利用できる。
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