持ち歩くものだけに、バッテリー駆動時間も確認しておきたいポイントだ。一般的には本体サイズが大きい方が大容量のバッテリーが搭載できるので駆動時間は長い傾向にあるが、省電力機構の性能向上によって小型化と長時間駆動を両立した製品も増えている。
なかでもソニーのNW-HD5は約40時間連続再生可能と群を抜くが、その他の製品も平均すると約12時間の連続再生が可能になっている。YH-820MCBはやや短いがこれは小型のボディにカラー液晶を搭載した影響だろう。ユニークな製品としては、大容量バッテリーを装着した状態で販売されるiAUDIO X5Lや、バッテリーパックが別売で用意されているH300シリーズなどがあり、iAUDIO X5Lは約35時間、バッテリーパックを併用したH300シリーズは約50時間の再生が行える。
ちなみに、ポータブルプレーヤーで一般的に利用されているリチウムバッテリーは500回程度の充電・放電に耐えるというが、バッテリーにいざヘタリが出てきた時、交換しようとすると、交換費用が意外なほど高くなることが多い。Zen MicroやNW-HD5、H10はバッテリーパックが取り外し式になっており、自分で交換できるので安心して使い込める。もちろん、海外旅行などの際にスペアバッテリーを携帯するという使い方もアリだろう。
主な製品のバッテリー駆動時間は下の表を参考にしてもらいたい。
製品名 | HDDサイズ(容量) | 連続駆動時間 |
---|---|---|
Zen Micro | 1インチ(5G/6Gバイト) | 約12時間 |
iPod Mini | 1インチ(4G/6Gバイト) | 約18時間 |
H10 | 1インチ(5G/6Gバイト) | 約12時間 |
Rio Carbon | 1インチ(5Gバイト) | 約20時間 |
YH-820MCB | 1インチ(5Gバイト) | 約8.5時間 |
VHD-5100 | 1インチ(5Gバイト) | 約12時間 |
iPod | 1.8インチ(20Gバイト) | 約12時間 |
iPod Photo | 1.8インチ(30G/60Gバイト) | 約15時間 |
NW-HD5 | 1.8インチ(20Gバイト) | 約40時間 |
gigabeat F | 1.8インチ(10G/20G/40/60Gバイト) | 約16時間 |
gigabeat G23 | 1.8インチ(20Gバイト) | 約11時間 |
HD20GA7 | 1.8インチ(20Gバイト) | 約24時間 |
iAUDIO X5 | 1.8インチ(20Gバイト) | 約14時間 |
Zen 20GB | 1.8インチ(20Gバイト) | 約11時間 |
H300シリーズ | 1.8インチ(20G/40Gバイト) | 約16時間 |
ポータブルプレーヤーにおけるライブラリソフトの重要性については、フラッシュメモリ編でも述べたが、HDDタイプの場合には、手持ちのCDライブラリをほとんど持ち運ぶことが可能になるため、フラッシュメモリタイプに比べて利用頻度は下がることが予想される。
しかし、それだからといって重要性が無くなるわけではない。プレーヤーの母艦として機能するだけに使い勝手にも気を配りたい。紹介した製品のほとんどにCDからのリッピングやオートシンクなどの機能を備えたライブラリソフトが付属しており、十分な使い勝手を確保している。
ちょっとおもしろいのが、gigabeat Fシリーズで利用できる「RipRec」機能だ。gigabeatシリーズの付属ソフト「gigabeat room」はWMP10やiTunesと違って、ジュークボックスソフトとしての機能を持たないが、この機能を利用することによって、ワンボタンでCDリッピング-エンコード-転送を行うことができる。クレードルにも「RipRec」のボタンが用意されているので、手軽にCDからプレーヤーへの転送が行える。
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