ケンウッドの「HD20GA7」は、HDDを搭載したポータブルプレーヤーとしては世界初(同社)というデジタルアンプを搭載した音質重視の製品だ。開発に際しては、同社オーディオ製品について音質面での責任を負う「音質マイスター」が全面協力しており、「圧縮オーディオのプレーヤーではなく、“ケンウッドのオーディオプレーヤー”としてとらえている」と自信を見せる。
空前のヒット商品となったiPodを始め、さまざまなメーカーがHDDを搭載したポータブルプレーヤーを世に送り出しているが、これほど音質へのこだわりを前面に押し出した製品は類を見ない。そのコダワリがどのように製品へ結実したのか、レビューを通じて探ってみたい。
まずは本体を見てみる。サイズは61(幅)×104(高さ)×17(奥行き)ミリ、約140グラムと、1.8インチ/20GバイトのHDDを搭載した製品としては標準的な大きさ。カラー液晶を搭載したHDDプレーヤーとしてはiPod Photoがあるが、こちらのサイズは61.8(幅)×103.5(高さ)×16.1(奥行き)ミリであり、ほぼ同じ大きさだ(サイズは30Gバイト版のもの)。
今回はブラックモデルを試用したが、ブラックといってもつややかな濃紺とも言うべき色合いの塗装が施されており、高い質感を演出している。電源を入れると、前面の各種操作ボタンが青く光り、カーオーディオの操作パネルを連想させる。ボタンの発光はON/OFFが可能だ。
前面には、2.2インチ(QVGA)という最新携帯電話並みの大型カラー液晶と電源ボタン、各種操作を行うキーパッド(マルチコントロールと呼称される)、音量ボタンが配置される。液晶は輝度/コントラストともに高く、どのような場面でも視認性が高い。液晶にはアーティスト名などのほかにジャケット画像を表示でき、その際には大画面液晶のメリットを感じる。
画面デザインは墨(BOKU)、白(HAKU)、闇(YAMI)の3つから選択できる。加えて、再生中画面のデザインもノーマル/蝶(CHOU)/鼓動(KODO)/画楽(GARAKU)の4つか選ぶことできる。画面の明るさは3段階に調整可能なほか、フォントサイズも太い/細いを切り替えることができるので、画面表示に関するオプションは非常に豊富といえる。
右側面にはホールドスイッチ、上部にはUSB/イヤフォン/DC inの各端子を備え、左側面にはバッテリーのON/OFFを行うスイッチが設けられている。ON/OFFスイッチといってもバッテリーの交換が行えるわけではなく、バッテリーからの給電を遮断できるスイッチなので、OFFにしておけば待機電力も完全にオフにできる。
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