リアルフリートの「CR-102」は、テレビ、ビデオ、DVDプレーヤーのリモコンを1台でまかなう“マルチリモコン”だ。シンプルでスリムな外観は、家電製品の付属リモコンとは一線を画したもの。決して多機能ではないが、AV機器とはよく似合う。
デザイン家電をあえてIT誌の視点で検証していくイジワルなシリーズの第2弾は、リアルフリートのマルチリモコン「CR-102」を取り上げよう。
「CR-102」を箱から出して、まず驚かされるのが、その重さだ。細身のボディに似合わない重量感がある。
それもそのはず。ベース部分は亜鉛ダイキャスト製で、上面は全体をラバーで覆われている。重量は約200グラムというから、携帯電話よりも少し重い程度だろう。ただ、手に載る部分が細いこともあって、意外性を感じる重さになっている。
スリムなボディは、約35(幅)×240(長さ)×20(厚さ)ミリ。「アルジ・スティック」という愛称が似合うスティックタイプだ。ボタン類は必要最低限の数におさえ、左右2列に配置。それぞれのボタンは独立しておらず、中央に向かって湾曲する形で本体と繋がっている。それでもボタンの役割を果たすのは、表面がラバーだからだ。
ラバーのスイッチというと、PCユーザーなら“消しゴムキーボード”なんていう言葉を思い出すかもしれないが、CR-102は違う。表面のラバーは滑りにくく、触ったときの感触も上々。ボタンを押すと、ラバーを通して内側にあるスイッチが“コクッ”と、はっきりとしたクリック感を伴って沈み込む。しっかりした構造のスイッチにラバーコーティングしてある印象だ。
ボタンの配置は極めてシンプルで、最近の家電製品では当たり前になった十字キーやカラーボタンなどはない。数字や記号のシンプルなシルク印刷が施されている。
こんな風に書くと、「デザイン重視で実用的ではない?」と思うかもしれないが、それは間違いだ。いや、一部は正しいが、決して実用性が二の次になっているわけではない――などと微妙な含みを持たせつつ、操作性は次ページで触れることにして、もう少し外観を見ていきたい。
個人的に気に入ったのは、背面の処理だ。背面は樹脂製で、持ったときにちょうど指がかかるよう、左右がくぼんだ船のようなデザインになっている。素材としては一般的だが、リモコンの背面にあるはずの電池ケースのカバーが見あたらない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR