P2P企業の米Mashboxxは6月29日、Sony BMG Music Entertainmentと正式なライセンス契約を結んだと発表した。大手レコード会社との契約は初めて。
MashboxxはGrokster創業者のウェイン・ロッソ氏が昨年9月に立ち上げた企業。同社のP2Pソフトでは主要ファイル交換ネットワークのコンテンツを検索でき、今回の契約によって、Sony BMGの楽曲がP2Pネットワークで合法的に取引されるようになると説明している。
Sony BMGはMashboxxを通じて楽曲を1曲当たり99セントで販売する計画。ユーザーは購入前にトラック全体を視聴することが可能になる。Mashboxxのアプリケーションは近くテスト開始の見通しで、現在同社サイトでβテスターの登録を受け付けている。
現在ほかの大手レコード会社との間でも交渉中で、交渉がまとまり次第発表する意向。
P2Pをめぐっては先日米最高裁で、GroksterなどP2P企業に対し、ユーザーによる著作権侵害の責任を問うことができるとの判決が出たばかり。ロッソCEOは今回の契約を受けて「Sony BMGはファイル交換を取り入れることにより、多大な勇気と先見性を示した。同社がコンテンツ所有者、P2P技術、そしてもちろんユーザーの未来にとっての先駆者となってくれることを期待する」との談話を発表している。
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