ソニーが7月28日発表した2005年4〜6月期連結決算は、営業損益が152億8200万円の赤字(前年同期は97億7400万円の黒字)になった。ブラウン管テレビが薄型への移行で低迷し、液晶テレビの価格下落が進むなど、エレクトロニクス事業は363億円の営業赤字(前年同期は83億円の黒字)を計上した。
売上高は1兆5594億3300万円(前年同期比3.3%減)、税引き前利益は129億300万円(同95.1%増)、純損益はは72億6300万円の赤字(前年同期は232億6400万円の黒字)。
エレクトロニクス分野では、薄型への移行が進むブラウン管テレビと、液晶への移行を表明したプラズマテレビの売り上げがそれぞれ大幅減。液晶テレビは売り上げは好調だったが、価格下落の影響で減益要因となった。「ネットワークウォークマン」は日欧で売り上げが増加、PC「バイオ」は好調で増益となった。
ゲーム分野は、「プレイステーション・ポータブル」(PSP)や欧米での「プレイステーション 2」販売増で売上高は前年同期比64.0%増の1728億円に拡大した。だが広告宣伝費と積極的な研究開発投資により、営業赤字が同30億円拡大して59億円となった。同期中のPSP本体の出荷台数は209万台、ソフトは490万本。
ソニー生命など、金融事業などは好調だった。
2005年3月期通期の業績予想は下方修正する。売上高は7兆2500億円(前回予想は7兆2500億円)、営業利益は300億円(同1600億円)、純利益は100億円(同800億円)。テレビの不振でエレクトロニクス分野で損失の拡大を見込むほか、構造改革費用が160億円増えて約880億円に上るため。
6月に発足した新経営陣は、9月にリストラを含めた再編策を発表する予定。構造改革費用がさらに増える可能性もある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR