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“Made for iPod”の完成度が魅力――ロジクール「Wireless Headphones for iPod」レビュー:iPodワイヤレス化計画(2/2 ページ)

» 2005年09月26日 15時46分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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簡単同期で使用可能――安定したワイヤレス伝送

 利用を開始する前には、ヘッドフォンとトランスミッターの同期を行う必要があるが、これは非常に簡単。

 ヘッドフォンの右ハウジングに用意されているコネクトボタン(Logitechのロゴがあるボタン)を長押しするとLEDが点滅し、同時にトランスミッターのコネクトボタンを長押しするとこちらもLEDが点滅する。このまま数秒放置しておくとトランスミッターのLEDが点滅から常時点灯に変わるので、そうすれば同期は完了だ。電源をオフにする際には双方のコネクトボタンを長押し(約3秒)すればよい。

photo 同期作業

 同期が確立されると、ヘッドフォンは青のLED点滅、トランスミッターは青のLED常時点灯となるので、この状態でiPodを操作すれば音楽が再生される。ヘッドフォン/トランスミッターのLEDは、同期状態のほかにバッテリーの充電状態を知らせる役目も持っている。

LEDの状態 電源ON&同期中 電源ON&同期なし バッテリー残量注意 充電中
ヘッドフォン 青点滅 青高速点滅 赤点滅 オレンジ点灯
トランスミッター 青点灯 赤点灯 赤点滅 オレンジ点灯

 右ハウジングに設けられたボタンからはiPodの操作が行えるが、行える操作は再生/一時停止、次曲・前曲へのスキップ、音量調整とシンプル。中央のコネクトボタンで再生/一時停止となり、コネクトボタンを取り囲むように用意されたボタンは上から時計回りに音量アップ、次曲へスキップ、音量ダウン、前曲へスキップとなっている。

photo 音量アップとダウンのボタンにはくぼみが用意されており、装着時の手探りでも間違いなく操作できるように工夫されている。

 40ミリという大口径のドライバーが搭載されているおかげか、迫力あるサウンドが楽しめる。低音の押し出しもしっかりしており、ロック/ダンス系の音楽ならば思う存分ヘッドバンキング(?)できる(密閉型ではないので、音漏れには注意)。2.4GHz帯の電波を使用しているが、無線LAN機器のすぐそばで使用してもノイズが入ったり混線することはなく、快適なリスニングが楽しめる。

 次曲・前曲へのスキップ操作も反応は機敏で、一時停止中の無音状態でホワイトノイズを感じることもない。ただ、各操作を行う際に「ピッ」という電子音が入ってしまうのは、操作になれていないうちはまだしも、操作に慣れてくるといささかうっとうしい。オフにする設定があればいいと思った。

 電波の到達距離についても、マニュアルに記載されているとおり約10メートル離れても利用が可能で、トランスミッターをカバンの中や隣のテーブルに置く程度ではまったく問題はなかった。さすがにドア越しでは音がとぎれることがあったが、同期が完全に切断されてしまうことはなかった。


 これまでにもBluetoothを利用したiPod用ワイヤレスシステムをいくつか試用しているが、それらと比較しても、本製品は操作性や無線使用時の安定性、音質の高さなどを高いレベルでまとめ上げていると感じた。トランスミッターのデザインもiPodにマッチしたもので、さすが「Made for iPod」の製品という印象だ。

 同社は本製品発表時に、「Made for iPod」の認定を受けたスピーカーユニット「mm50 Portable Speakers for iPod」や、iPodなどに対応する2.1chアクティブスピーカー「Z-4i」「Z-4」を同時に発表しており、iPodアクセサリーを積極的に展開している。本製品で可能なiPodのコントロールは基本的なところにとどまっているが、今後はアルバムやプレイリストの切りかえもワイヤレスで可能な製品の登場を期待したい。

photo ちょっと不格好になってしまうが、付属のステレオケーブルを使えばiPod nanoとも組み合わせられる(iPodのコントロールはできない)
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