次世代無線LAN規格の開発促進を目指し、業界大手27社が参加して10月10日、業界団体Enhanced Wireless Consortium(EWC)を発足させた。
EWCにはApple、Broadcom、Cisco Systems、Intel、Lenovo、三洋、ソニー、東芝など27社が参加。次世代無線LAN規格IEEE 802.11nの承認に先立ち、無線LAN製品の性能と到達範囲、互換性強化を目指す独自規格の開発に当たる。
802.11nをめぐっては業界の対立が原因で標準策定作業が長引いているが、EWCでは業界が広く支持する規格を導入することで、802.11n標準の承認加速を目指しながら、共通のガイドラインに基づいた高性能無線LAN製品のエコシステムを実現できると説明している。
EWC規格では最大600Mbpsの伝送レートを実現し、HDTVコンテンツなど大容量のデータにも対応できるようにする。802.11a/b/gネットワークとの互換性を維持し、Space Time Block Coding(STBC)などの先端技術を取り入れることも検討する。
EWCではこの規格のドラフト仕様を公開し、EWC加盟の各社が実装できるようにする方針。もしEWC規格がIEEEで承認されれば、この規格に必要な参加各社の知的財産は合理的かつ無差別的条件で提供することで、各社が合意したと説明している。
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