学習リモコンならではのマクロ機能も充実している。1つのマクロには最大60ステップの操作を登録できるうえ、1〜10秒間のディレイタイムも設定可能だ。ディレイタイムは、次のリモコン信号を送信するまでの待ち時間のこと。DVDプレーヤーなどには、電源を入れてからメディアのローディングが終わるまで操作を受け付けない製品も存在するため、マクロには必須といえる。
作成したマクロは、デバイスボタンやバックライトボタンなどを除く各ボタンに登録可能。欲をいえば、「EG-LR320」のようにマクロに名前を付けて保存したいところだが、残念ながら不可。ただし、設定メニューの「VIEW」を使うと、プログラムの動作を画面上で確認できる(マクロ実行時は表示なし)。
マクロを応用した「クイックチャンネル」は、多チャンネル放送ユーザーに便利な機能だ。たとえばスカパー!やCATVの場合、ダイレクト選局時には「ダイレクト選局」ボタン+3桁の局番号を入力することになるが、これがボタン1発。しかも複数の放送局をジャンル毎に整理して登録しておける。
ちょっとわかりにくいので、実例を挙げてみたい。たとえば「MOVIE」ボタンに「ムービープラス」「日本映画専門チャンネル」「AXN」などのチャンネル番号を登録しておき、映画が見たい気分になったらボタンを押す。すると、リモコンが「ダイレクト選局」や3桁の局番号を連続して送信してくれる。ハードウェアキーの上下ボタンでチャンネルが順次切り替わるため、ザッピングにも便利だ。
同じ価格帯のタッチパネル式学習リモコンということもあって、「EG-LR200」と「EG-LR320」を比較してきた。学習機能やマクロなどの機能にはあまり差はないものの、ハードウェアとソフトウェアのアプローチが全く異なる点が印象的だ。
端的にいうと、スマートで完成度の高い「EG-LR200」に対して、「EG-LR320」は愛嬌のある外観。画面は「EG-LR200」がすっきりとした英数表記であるのに対し、「EG-LR320」は日本語表記が可能で、ボタンのサイズ変更や移動まで行える柔軟性を持つ。PC上で画面を編集できる機能も魅力だろう。
個人的な感想をいえば、「EG-LR200」の筐体に、「EG-LR320」のGUIとPC連携機能を載せてほしいところ。しかし、そうなると一番近いのは、上位モデルの「EG-LR500F」か。……しまった。エバグリの戦略にハマってる?
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