シャープは10月17日、あたたかい料理をそのまま保存できる「愛情ホット庫」搭載冷蔵庫の第2弾となる「SJ-HV42K」を発表した。本体をスリムタイプにしたほか、「愛情ホット庫」に解凍機能を搭載するなど機能を向上させた。11月25日に発売する予定で、価格はオープン。店頭では21万8000円前後になる見込みだ。
シャープが今年2月に発売した「SJ-HV46J」は、保温機能を搭載した“料理が冷めない”冷蔵庫だ。残業続きのお父さんや塾通いの子どもが一人で食事する“孤食”が増えていることに着目。食事を55度で保温できる「愛情ホット庫」を搭載して注目を集めた。
ただし、シャープが実施した購入者アンケートによると、「購入者は40歳代以上が40%を占めた。メインターゲットを汲み取ることはできたものの、“容量が大きい”“横幅が広い”といった点がネックになり、冷蔵庫購入の主たる20〜30歳代が取り込めていない」という。
そこで第2弾は、20〜30歳代に人気のある“どっちもドア”(左右開き)シリーズのスリムタイプに「愛情ホット庫」を搭載。容量もファミリー向けとしてはコンパクトな総容量416リットルとした。このうち愛情ホット庫の容量は20リットルで、食品を載せた大皿が2枚入る程度の大きさ。保温温度設定やタイマー機能を拡充したほか、冷凍食品を解凍する“サックリ解凍”機能も付加している。
愛情ホット庫内の保温温度は、55度と60度の2通りから選択可能になった。「従来は55度のみだったが、料理をおいしく感じる温度は人や温度によって異なる。たとえば焼き物や揚げ物は55度でいいが、汁物は体温+25度が美味しいといわれている」。また、従来は4時間もしくは8時間の2通りしかなかった保温タイマーが1〜8時間から1時間単位で設定できるようになった。保温終了後は、自動的に冷蔵温度帯に切り替わる仕組みだ。
サックリ解凍は、コンベクション方式のファンを使用して冷凍食品に温風を均一にあて、解凍するというもの。中心温度をー8度前後にまで上昇させることで、包丁でサックリと切れる状態にする。必要な分を切り分けたあと、残りを“再冷凍”できる点もメリットだ。
「従来の解凍方法では、残った食材を再冷凍すると細胞が破壊されて味が落ちてしまう。しかし中心温度がー8度の状態なら、女性の力でも包丁でサックリと切ることができるうえ、使わない部分は味が溶け出す前に再冷凍できる」(同社)。
このほか、庫内の浮遊カビ菌を抑制する「除菌イオン」、「鉛除去フィルター」付きの自動製氷機、食品の乾燥を防止する「潤いパネル冷却」といった機能も備えた。「SJ-HV42K」の外形寸法は、685(幅)×642(奥行き)×1830(高さ)ミリ。カラーバリエーションは、ホワイト、ベージュ、ブラックの3種類で、いずれも「愛情ホット庫」の部分が“和紙柄”になっている。
またシャープは、愛情ホット庫を搭載しない「どっちもドア」冷蔵庫の新製品2機種も同時にリリースした。いずれも4ドアのスリムタイプで、価格はオープン。店頭では、総容量401リットルの「SJ-PV40K」が18万円前後、365リットルの「SJ-PV37K」は16万円前後になる見込みだ。10月下旬から順次発売する。
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