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「ヒューマンネイチュア」に続き、MTV出身の奇才ミシェル・ゴンドリーと脚本家チャーリー・カウフマンが再びタッグを組んだ新作は、ケンカ別れした恋人同士がお互いの記憶を消去してしまう……というまたまた奇想天外なラブストーリーだ。
バレンタインデー直前、ジョエルは記憶の除去を専門とするラクーナ社から「あなたの恋人はあなたの記憶をすべて消去しました」という奇妙な手紙を受け取る。元カノのクレメンタインとはケンカ別れしたものの、仲直りしようとしていたジョエルは大ショック。ヤケを起こしてラクーナ社に乗り込んだ彼は、自身も彼女の記憶を消そうと手術を申し込む。だが治療の過程で記憶をさかのぼるうちに、幸せだった日々が甦る。クレメンタインとの思い出が次々と消されていく中、彼女への愛を再確認したジョエル。果たして彼のとった行動とは!?
髪の毛の色をコロコロとかえる激情型の彼女は恋の思い出をあっさりと捨て、一方、恋の思い出を捨て切れなかった内向的な彼は楽しかった日々を辿っていく、という何とも切ない話なのだ。立ち直れないほどの失恋を経験したことのある人なら、主人公ジョエルの心の葛藤は理解できるだろう。これほどに失恋の痛みを詳細に描いた映画は見当たらない。
恋愛することの素晴らしさをうたいつつ、“記憶切除”というぶっ飛んだネタを盛り込み、ケンカ別れした現在から至福の時であった過去へと逆回転して物語が進んでいく。そんな巧妙な脚本を手掛けたのは「マルコヴィッチの穴」のチャーリー・カウフマン。たぐい稀なる映像センスでこの複雑な脚本を料理したのがビョーク、ベック、ケミカル・ブラザーズなどのミュージックビデオを数多く手掛けたミシェル・ゴンドリー。2人の脚本と映像が融合して、現在と過去が交錯する奇想天外なラブストーリーが誕生したのだ。世界の映画賞に90部門ノミネートされ、アカデミー賞脚本賞ほか全部で34部門の映画賞に輝いている。
「レモニー・スニケット世にも不幸せな物語」のジム・キャリー、「タイタニック」「ネバーランド」のケイト・ウィンスレットをはじめ、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイライジャ・ウッド、「スパイダーマン」シリーズのキルスティン・ダンストらキャストも魅力的だ。
映像特典は監督とジム・キャリーが撮影を振り返る対談や出演者らのコメントを織り交ぜたメイキングなど。
1度見ただけではおそらく脳内パニックを起こすだろう。交差する時間軸の鍵は、赤・青・緑に変化するクレメンタインの髪の毛の色。このポイントを押さえつつ鑑賞すべし!
関連サイト:
http://eternalsunshine.gaga.ne.jp/(公式サイト)
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