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1020万画素で20万円を切るデジ一眼――ニコン「D200」レビュー(2/5 ページ)

» 2006年01月19日 19時11分 公開
[永山昌克,ITmedia]

静かなシャッター音と見やすい液晶モニター

 グリップ部の電源スイッチを回すと、世界最速の0.15秒で起動し、上面のモノクロ液晶パネルが点灯する。シャッターボタンは半押しまでのストロークがやや長いが、そこから全押しまでの感触は比較的軽い。D2Xから受け継いだ衝撃吸収バランサーを内蔵し、レリーズ時のミラーショックが少なく、シャッター音は静かだ。

 AFは11の測距点を備え、背面のマルチセレクターでスムーズに切り替えられる。AFスピードは軽快で、今回試用した標準ズーム「AF-S DXズームニッコール ED 18-70mm F3.5-4.5G(IF)」や望遠ズーム「AF-S VRズームニッコール ED 70-200mm F2.8G(IF)」ではてきぱきとピントが合った。

 ただし低価格の望遠ズーム「AF-S DXズームニッコール ED 55-200mm F4-5.6G」ではAFスピードが少し低下する。D200に限らないが、使用するレンズによってAFのレスポンスはずいぶん異なる。レンズ選びには、画質や価格、サイズだけでなくAFスピードも要チェックだ。

 ファインダーは大きくて見やすい。視野率は上下左右95%と、100%ではないものの、ファインダー倍率はD2Xを上回る約0.94倍だ。スクリーンを交換せずに格子線を表示できるのも便利である。

photo 格子線表示をONにした状態のファインダー。下部には、測光モード、シャッター速度、絞り値、露出インジケーター、ISO感度、記録可能コマ数などが表示される

 液晶モニターには2.5型で23万画素の低温ポリシリコンTFTを搭載する。屋外でも十分な視認性があり、ピントや露出のチェックに役立つ。マルチセレクターの上下操作で、Exif情報やRGB別のヒストグラム、ハイライト警告などを素早く表示できる。

photo 望遠ズーム「AF-S VRズームニッコール ED 70-200mm F2.8G(IF)」を装着。D2Xよりもボディが小型軽量化した分、大きなレンズは似合わないが、オプションのバッテリーパック「MB-D200」を付ければホールドバランスが向上する
photo 望遠ズーム「AF-S DXズームニッコール ED 55-200mm F4-5.6G」ではAFスピードがやや遅くなるが、画質はまずまずで携帯性は非常にいい
photo 記録メディアはコンパクトフラッシュで、電源はリチウムイオン充電池。公称の電池寿命は1800コマだが、実際の使用ではその半分くらいでなくなることが多かった。電池残量や撮影回数をメニュー画面からチェックできるのはありがたい
photo 右手親指の位置にあるマルチセレクターで、AF測距点の移動やメニューの項目選択を行う。マルチセレクターの中央クリックはやや誤操作しやすく感じたが、それ以外のボタンやレバーの操作感は良好だ

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