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TVチューナー付きで2万円台のポータブルDVD「axion AXN 4709TN」を試すレビュー(1/2 ページ)

» 2006年02月08日 14時33分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 「axion AXN 4709TN」は、TVチューナーユニットが付属して実売価格が2万円台半ばという、高いコストパフォーマンスを持つポータブルDVDプレーヤーだ。発売は2005年5月と少し古いが、年末に新色の「ブラック」を追加して再び注目を集めている。その実力をチェックしてみた。

photo 「axion AXN 4709TN」。一時期、某テレビ通販でタカタ社長が盛んに取り上げていたので気になっていた

 「axion」のブランドは聞き慣れないかもしれないが、販売元はメディアプレーヤーの「DVXシリーズ」などで知られる長瀬産業だ。DVDプレーヤーやMP3プレーヤー、DVDドライブ内蔵テレビなど民生用AV機器のブランドとなっており、製品自体は中国製が中心だが、サポートに関しては心配ない。

安っぽいが可愛らしいデザイン

 AXN 4709TNは、ノートPCのように液晶画面を畳んで持ち歩ける、いわゆるクラムシェルタイプのDVDプレーヤーだ。パッケージには、バッテリー、ACアダプタ、オーディオ/ビデオ入出力ケーブルにくわえ、TVチューナーセット「AXN-TN200」が同梱されており、これだけでDVDとTVの両方を楽しめる。また、自動車のシガーライターソケット用のアダプタ(DC 12ボルト)も付属するオールインワンタイプ。追加投資なしで車載用TV&DVDプレーヤーとしても使用できる。

photo 同梱品の一覧。このほか、本体とTVチューナーセットの取り扱い説明書が添付されている

 パールホワイトの外装は、いかにもプラスチックといった質感。“低コスト”をひしひしと感じてしまうものの、全体的に丸みを帯びたコンパクトなデザインは好感が持てる。小さな「iBook」か、大きな「ゲームボーイ・アドバンスSP」といったイメージだ。

photo 右側面には、ACアダプタ用の端子と付属のTVチューナーを接続する専用端子が用意されている。左側面には、ビデオとオーディオが独立したミニジャック型の外部入出力端子のほか、音量調整ダイヤル、輝度調整ダイヤル、イヤフォンジャックなどを装備。外部入出力を使用する際は、左側面のスライドスイッチを切り替えるスタイルで、付属のTVチューナーを接続したときも「入力」側にする必要がある

 液晶を開くと、左寄りにDVDドライブ、右側のスペースには弧を描くようにDVD操作ボタンが並ぶ。右側面には、ACアダプタ用の端子と付属のTVチューナーを接続する専用端子。左側面には、ビデオとオーディオが独立したミニジャック型の外部入出力端子のほか、音量調整ダイヤル、輝度調整ダイヤル、イヤフォンジャックなどを備えている。

 意外と言っては失礼だが、7インチの液晶パネルはかなり画質が良いほうだ。解像度は720×480ピクセルで、少なくともDVD再生なら、解像感や発色などもまったく違和感なく視聴できた。視野角もこのクラスのDVDプレーヤーとしては次第点。白っぽい画面では横に45度くらい傾けると黄色がかって見えてしまうこともあったが、一人で視聴するぶんには問題ないだろう。その代わり、上下方向の視野角はシビアなので、視聴時には液晶パネルの角度をしっかり調整したい。同機のヒンジ部はしっかりしていて、固定したい角度でしっかりと止まってくれる。

 一方、気になったのがDVD再生時の動作音だ。DVDが回り始めると、ドライブの“ウィーン”という音が“ほぼ筒抜け状態”で聞こえてくる。これはドライブの問題というより、筐体の作りに起因していると思われる。もちろんイヤフォンを使うか、DVDの音量を大きくすれば気にならないレベルなのだが、スピーカーで音量を控えめに設定している場合は邪魔に感じるかもしれない。

 リチウムイオンバッテリーによる駆動時間は、DVD再生の場合で実測4時間6分だった。計測時にはイヤフォンを使用していたものの、カタログスペックが「約3時間」であることを考えると立派な数字といえる。なお、同じバッテリーが「AXN-BP550」という型番でオプション販売(4571円)されているため、長時間のバッテリー駆動が必要な人は追加で購入することも可能だ。

photo 付属するバッテリーは157(幅)×67(奥行き)×31(高さ)ミリと、少し大きめ。色はシルバーだ

付属アンテナの感度はイマイチ

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