2月7日の深夜、1Gバイト版のiPod nanoが発表された。同社の新製品は年頭に行われるMac World Expoで発表される(あるいはお披露目される)ことが多いが、iPod関連だけはその限りではないようで、iPod nanoや第5世代iPodもある日突然に発表され、販売が開始されている。
iPod nanoについては既存の2G/4Gバイト版も併売され、同時にiPod shuffleの値下げも行われた。今回の新製品投入によって、iPodシリーズは以下のような商品構成となったわけである。容量は512Mバイト〜60Gバイト、価格も7900円〜4万6800円までと幅広い構成になっている。
名称 | 容量 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|
iPod | 60Gバイト | 4万6800円 | 2.5インチ液晶、動画対応 |
iPod | 30Gバイト | 3万4800円 | 2.5インチ液晶、動画対応 |
iPod nano | 4Gバイト | 2万7800円 | 1.5インチ液晶、静止画対応 |
iPod nano | 2Gバイト | 2万1800円 | 1.5インチ液晶、静止画対応 |
iPod nano | 1Gバイト | 1万7800円 | 1.5インチ液晶、静止画対応 |
iPod shuffle | 1Gバイト | 1万1900円 | 液晶画面なし |
iPod shuffle | 512Mバイト | 7900円 | 液晶画面なし |
この製品ラインアップを容量と価格に注目して図表化するとこうなる。
左からiPod shuffle(512Mバイト)、iPod shuffle(1Gバイト)、iPod nano(1Gバイト)、iPod nano(2Gバイト)、iPod nano(4Gバイト)、iPod(30Gバイト)、iPod(60Gバイト)となるわけだが、新製品の投入からも3万円以下の層をボリュームゾーンと位置づけていることが分かる。
毎週掲載しているGfKマーケティングの販売データからも分かるよう、ポータブルプレーヤーという製品について国内マーケットではハイエンドの商品よりも、コストパフォーマンスの高い製品、言い換えればある程度の機能は備えながらも、値ごろ感のある商品が人気を集める傾向がある。
つまり、1GバイトiPod nanoは機能はそのままながらも、メモリ容量を少なくすることで低価格化を進め、より“売れ筋商品のラインアップを厚くする”ことを狙った商品であるといえる。
ただ、新製品の投入は“売れ筋を追加しましたよ”という販売戦略的な事情だけではない何かも感じさせる。そのあたりを“勘ぐって”みよう。
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