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ISO1000対応の“正統派”デジカメ――ソニー「DSC-W30」レビュー(2/4 ページ)

» 2006年02月21日 17時50分 公開
[小山安博,ITmedia]

手軽に高感度撮影が可能

 W30は、手軽に撮影することを目的としたカメラだ。そのため、背面のモードダイヤルにはオート、プログラムモードに加えて8種類の撮影モードが用意されており、ダイヤルを回して設定するだけで適切な写真が撮影できる。

photo 背面の液晶は2.0インチ。今となっては大きいとは言えない。モードダイヤルは背面にあり、右手だけで操作しようとすると落としそうになることもあった

 撮影モードは、オート撮影/プログラムオート撮影/高感度/夜景/夜景&人物/スノー/ビーチ/風景/ソフトスナップ/動画撮影の10種類。

photo モードダイヤルを回転させると、画面上にグラフィカルにモードが表示される。十字キーでマクロモードを選択した際なども、選んだ機能が大きくアイコン表示され、分かりやすい

 各モードに応じてメニューから設定できる項目が異なっており、もっともカメラ任せのオートモードでは1コマ撮影か連写か、といった撮影モード程度しか選択できず、プログラムオートではカラーモード/フォーカス/測光モード/ホワイトバランス/ISO感度/画質/撮影モード/コントラスト/シャープネスと比較的多くの設定が変更できる。

 そのほかのモードではホワイトバランスや測光モードなど、そのモードに適した設定項目のみが選択できるようになっており、主に初心者が設定で迷うことがないように工夫されている感じだ。

 十字キーには、上がフラッシュ、右がマクロ、下がセルフタイマー、左が露出補正が割り当てられており、さらにその下に削除ボタン兼用の画質ボタンが用意されている。このあたりの割り当てはおおむね納得できる。画質ボタンは個人的にはほとんど使わないのでこれがカスタマイズできると便利だったのだが。

photo 十字キー左に露出補正が割り当てられた。簡単に露出補正が選べるようになったのはうれしいところ

 最近のソニー製デジカメでは、高感度撮影に対応して手ブレ/被写体ブレに強い、というのが大きな売りになっているが、今回のW30でも撮影モードとして高感度モードが用意され、最大でISO1000までの撮影に対応する。

 プログラムモードでもISO1000まで選択できるが、高感度モードの場合はISO感度は指定できず、周囲の明るさに応じてISO感度が自動的にISO1000までアップする仕組みだ。プログラムオート時のISOオート設定ではISO1000まではアップしないようなので、極力手ブレ/被写体ブレを防ぎたい場合は高感度モードを選択するといいだろう。

photo メニュー画面は既存のサイバーショットシリーズと同等のインタフェース。設定項目はそれなりに多い

 ISO1000までくるとディテールはかなり怪しく、色ノイズも多めになるので常用できるレベルではない、というのが正直な感想だが、それでもISO1000まで選択できる点は心強く、いざというときは積極的に利用してもいいかもしれない。ISO800も少し厳しいが、高感度モード時のISO500ぐらいであれば実用範囲と感じた。

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