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第45回 動物園と想い出の関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2006年04月06日 15時29分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

ガラス越しに撮るには

 次のお題は「ガラス越し」。動物園といえば、ワイルドな動物は深い壕の向こうに動物たちのフィールド、あるいは手が届かない距離にある檻の中。どっちも結構遠くて写真も撮りづらいもの。で、最近よく見るのが「ガラス越し」だ。表からだと遠くから眺めるだけだが、裏に回ると強化ガラス越しに間近で動物を見られるという見せ方だ。

 ガラス越しで撮るときの基本は、「ガラス面での反射をいかに最小限に抑えるか」。例えば、園内に置いてあった古いバスを例にして見てみよう。

 普通はこうなっちゃう。でもガラス面にカメラを押しつけて撮ると

 このように余計な反射はなくなる。

 ガラスとカメラのレンズの間の隙間。それが問題なのだ。逆にいえば、ガラスとカメラの間が離れていても、ちょうどガラスで反射する側に写り込んだら目立つものがなければ対して気にならない。

 これはチンパンジーの親子。すげー可愛いのだが、たくさん写り込んでる。何かというと、ちょうどガラスで反射する側にいた人の服なのだ。よって、ちょっと角度を変えて、少しマイナスの露出補正をかけて撮ったらあまり目立たなくなった。

 ちなみにストロボは発光禁止にしておくこと。動物に向かって近距離でバコンと光らせるのは避けたい。

 せっかくだから男の子も一緒に撮ろう。でも、ガラス越しでも怖いのが猛獣系だ。

 ガラス越しと分かってても、突然寄ってくると顔がビビってて面白い。こういうのは撮っておきたいもの。

 ガラス越しだとどうしても暗くなるので、猫科系の動き回るヤツだと結構撮るのが難しい。そういうときは流し撮り。猫科系の野生動物って歩くのがすごく巧いから、手足を動いていても胴体や顔の位置が上下にブレないので、きれいに流し撮りできるのだ。

 続いて「ライオンバス」。バスでライオン園の中をぐるっと回ってくれるというものなのだ。窓枠に生肉がくくりつけてあるので、ライオンがそれを目指して寄ってくるのがウリ。

こんな風にライオンがやって来るのだが
やっぱいきなり来たら怖い、の図
でも一度慣れたら、カメラ付ケータイで撮る、といいだしてすっかり元気

 ライオンバスを堪能したら、しっかりと外からの様子も押さえておくべし。いったいどんなバスでどんなところを回ってたのか。

 望遠デジカメがあれば、しま模様のバスでライオンのいるところをぐるぐる回ってるというのがよく分かる。あそこに乗ってたんだよという話にもなるってものだ。中からも外からも両方からちゃんと撮っておくのが基本。

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