オリンパスのデジタル一眼レフ機Eシリーズといえば、ボディ内に侵入したゴミやホコリを自動除去するダストリダクション機能がウリのひとつである。そのEシリーズの製造工場そのものも徹底したホコリ対策が図られている。
中国の深センと番禺にあるオリンパスの工場では、デジカメ製造のほとんどの工程をクリーンルーム内で行っている。クリーンルームとは空気中の浮遊微粒子を制限し、温度や湿度を一定に保った設備のこと。電子機器や精密機器の生産工場では一般的に使われているが、カメラの場合、銀塩からデジタルに移行したことで従来以上の厳密なホコリ対策が必要になった。
デジカメの撮像素子はフィルムよりも小型であり、レンズなどの光学系も非常に小さい。ボディやレンズを小型化すればするほど、レンズから撮像素子までの距離が短くなり、ごく小さなゴミやホコリでも画質に悪影響を与えてしまうのだ。
オリンパスの工場のクリーンルームの清浄度はクラス1000、つまり1立方フィートに0.5ミクロン以上の塵埃が1000個以下。また基板など、より高精度なパーツを扱うクリーンルームではクラス100に保たれている。ちなみに一般の室内の塵埃は、50万〜100万個といわれている。
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