W50はエントリー向けという設計であるが、おかげで使いやすくなった面も結構ある。
まずは背面のモードダイヤル。撮影モードをメニューで切り替えるしかない機種が多い中(特に薄型スタイリッシュ機に多い)、W50はしっかりと撮影モードダイヤルを装備。だから撮影モードを変更しやすくていい(その分不用意に回しちゃうこともあるが)。さらにダイヤルを回すと画面上でも疑似ダイヤルが表示されて各モードの簡単な解説が表示される。こういうのは親切でよい。
さらにシーンモードもモードダイヤル上にあるもののみとシンプル。夜景、風景、ビーチ、スノーなど全部で6種類。ダイヤル上にアイコンを刻印する関係か、サイバーショット Tにくらべて打ち上げ花火や高速シャッター(スポーツ)モードがなくなっている。
さらに高感度モード。目につくモードダイヤルがあるおかげで、メニューの中にモード切替があるサイバーショット T系より使い分けやすくてよい。
再生は再生ボタンで行う。再生ボタンはもっと目立つデザイン・大きさにするべきだったかと思う。
モードダイヤル回転時に限らず、2.5インチの液晶モニターに積極的に「ガイド表示」を行ってくれる。マクロや露出補正時のガイドのほか、画像サイズ設定時でも画像サイズ別に推奨用途と(2L判サイズまでのプリント、とか)その設定にしたときの撮影可能枚数が表示される。
その2.5インチ液晶モニターは11.5万画素。最近は23万画素が主流になっており、23万画素でクリアフォト液晶を搭載したサイバーショット T系に比べると表示の粗さは気になるが、そこは割り切るべきポイント。小さいながら光学ファインダもついていることだし。
廉価版だとどうしても弱くなりがちな動画機能は、VGAサイズのMPEG-1ムービーを撮影可能。サイバーショットはずっとMPEG-1を採用してきたが、そろそろMPEG-4なり何なりへの移行を考えていいころかなとは思う。
バッテリーはGタイプのリチウムイオン充電池で本体から撮りだして付属の充電器で充電する。ただし、インフォリチウムではないので、残り時間が分単位で表示されるという安心感がないのは残念。
エントリー向けなら入手しやすい単三形の方がよいという意見もあろうが、リチウムイオン充電池のコンパクトさと持ちの良さは捨てがたく、持ちも結構いいので魅力と思っていいだろう。
記録メディアはメモリースティックDuo。さらに内蔵メモリを32Mバイト持っているので予備として使うこともできる。
つまるところ、エントリーモデルという位置づけでエントリーな価格のW50だが、見た目や性能面での遜色はまったくない。むしろ、光学ファインダを持つオーソドックススタイルのコンパクトデジカメが欲しいという人にはこっちの方がいいだろう。使い勝手も悪くないし、ISO1000までの高感度にも対応している。
エントリー向けとジャンルに押し込めちゃうのがもったいないコストパフォーマンスに優れたデジカメだ。
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