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使いやすさが向上した定番広角デジカメ――松下「LUMIX DMC-FX50」(3/4 ページ)

» 2006年08月18日 18時48分 公開
[小山安博,ITmedia]

被写体にあわせてISO感度をコントロール

 レンズはライカDC VARIO-ELMARITレンズを採用。非球面レンズ4枚を含む6群7枚構成で、焦点距離は35ミリフィルム換算で28〜102ミリの光学3.6倍ズーム。F値はF2.8〜F5.6だ。最近のLUMIXといえば28ミリの広角。ご多分に漏れず、FX50も28ミリスタートのレンズなので、日常のスナップで使い勝手がいい。

 広角ズームながら3.6倍あるため、望遠側もそれなりに確保できている点もうれしい。光学式手ブレ補正の「MEGA O.I.S」もこれまで通りの搭載。補正効果は折り紙つきだ。

 電源はいつも通り、本体上部にあるスライドスイッチをON側にずらす方式。電源のオン/オフが分かりやすい優れた方式だ。

 この夏発表のLUMIX新モデルでの新機能といえば「インテリジェントISO感度コントロール」。動き検出機能によって被写体が動いているかどうかを判断、ISO感度を上下させるというもので、動かない被写体なら極力ISO感度を上げずに、手ブレ補正だけですませて高画質に、被写体が動くならISO感度を上げて被写体ブレも抑える。と、仕組みだけ聞くと非常に期待できる機能だ。

photo インテリジェントISO感度コントロールはISO感度設定から

 実際の効果のほどはちょっと分かりづらかったが、うまく効果が出ればかなり有効な機能になるに違いないので、今後のブラッシュアップをさらに期待したい。

 ところで、FX50では画像処理エンジンが変更され、「ヴィーナスエンジンIII」になった。レスポンスの向上や高感度時のノイズ低減に加え、プログラムオートでISO1250が選択可能になるなどの機能向上が図られている。

 フォーカスはFX01の5点から9点AFにスペックアップ。スポットAFや高速1点AFなどは従来通り搭載だが、1点AFモード時のAF時間を、FX01比で約2/3に短縮したそうだ。DMC-LX2のようなAFポイントの選択機能は特にない。

 シーンモードは18種類が用意されている。人物や美肌、料理、キャンドルなどで、誕生日を設定しておけば再生時に月例や年齢を表示してくれる「赤ちゃん」が2種類、ISO3200まで自動的に増感する「高感度」、そして新たに日差しの強い海岸などで使える「ビーチ」、飛行機の窓からの風景を撮影する「空撮」も追加されている。

photo シーンモードは18種類となかなか豊富
photo シーンモードにはそれぞれ詳細な説明も用意

 基本的にはオートで手軽に撮影するカメラだ。露出補正はジョイスティックに割り当てられているが、それ以外のホワイトバランスやISO感度などの撮影設定はメニューにあるので、それほど手軽に変更できるわけではない。

 高ISO感度時は、ノイズ量よりも解像感が失われる点が気になった部分。強力なノイズリダクションのせいか、細部がのっぺりし、色の表現力も失われてしまう。手ブレ、被写体ブレよりはマシ、というシーンもあるだろうから一概には言えないが、できるだけ低ISO感度で撮影したいと感じた。

photo バッテリはリチウムイオンで、撮影可能枚数はCIPA規格で約300枚。SDメモリーカードは4GB以上のSDHCにも対応する

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