アスタラビスタは8月24日、DVD自動レンタル機「アスタラビスタ」を正式に発表した。翌25日から東京メトロの10駅でサービスを開始。年内には私鉄沿線を含む約150駅まで拡大し、どこでも貸出と返却が行えるようにする。同社の齋藤英一社長は「駅という生活導線上に設置することで、忙しいビジネスパーソンでも気軽に利用できる。DVDの新しい利用シーンを提案したい」と胸を張った。
レンタル機は米ELO Media製で、ちょっと背の高いATMといった趣。サイズは700(幅)×600(奥行き)×1900ミリ(高さ)あり、この中にDVDビデオを約330枚収容できる。前面にはタッチパネル付きの17インチ液晶パネルとDVDが出てくる電動ドア、クレジットカードの読み取り装置を備えている。
料金は1タイトルあたり24時間350円(延滞料金も同じ)で、一度に3タイトルまでレンタル可能だ。「レンタル店で借りると、新作は400円程度かかる。便利な場所にあって、かつ安いのがアスタラビスタの特徴」(齋藤氏)。また、同社のWebサイトやレンタル機で会員登録を行うと、ポイント還元制度が利用できる。支払いは当初クレジットカードのみだが「10月中旬には東京メトロの駅を対象として新たに25〜40台を設置する予定。こちらは電子マネー決済が可能な新バージョンになる」という。
DVDタイトルは、新作を中心にまず20タイトル。ラインアップは「THE 有頂天ホテル」「フォー・ヴェンデッタ」「男たちの大和/YAMATO」「ホテル・ルワンダ」「SAYURI」「博士の愛した数式」「シリアナ」「輪廻」「クラッシュ」「エミリー・ローズ」「サウンド・オブ・サンダー」「デサルト13 要塞警察」「ミュンヘン スペシャル・エディション」「アンダーワールド2 エボリューション」「子ぎつねヘレン」「連理の枝」「サイレン」「タイフーン」。
なお、DVDタイトルにはRFIDチップが埋め込まれ、各レンタル機の在庫状況をデータセンサーで常時監視している。これに人間の手による保守管理を合わせることで、各レンタル機の貸出/返却状況に応じた配送オペレーションを構築したという。
「たとえば、会社近くの駅でDVDを借り、翌朝、自宅近くの駅で返却するといった使い方ができる。“どこでも返却”は(既存のレンタル店に対する)大きな差別化ポイントだ。また“レンタル中”を極力発生させない、質の高いサービスを提供できる」(齋藤社長)。将来的には、Webサイトを介してユーザーが最寄りのレンタル機の在庫を確認したり、レンタル予約を行えるサービスも提供する方針だ。
気になる設置駅は、日本橋、表参道、大手町、四ッ谷、新宿、日比谷、六本木、溜池山王、麻布十番の10カ所。前述のように10月中旬をメドに東京メトロの設置駅を拡大。また地下鉄に乗り入れている私鉄各社とも交渉を進め、12月中旬には150カ所前後にまで広げたいとしている。
「目標は2007年に約3000台、2008年に1万台強。首都圏を中心にコンビニやスーパー、チェーン系飲食店、オフィスビルなどさまざまなロケーションにレンタル機を設置する。またDVDレンタル機は、音楽ダウンロードや電子チケット販売なども行える“デジタルキオスク端末”に発展させていきたい」(齋藤氏)。
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