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マッサージ師の動きを網羅した新「リアルプロ」登場

» 2006年11月30日 21時44分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ナショナルウェルネスマーケティング本部は11月30日、マッサージチェアの上位シリーズ「リアルプロ」3機種を発表した。マッサージ師が用いる揉捏(じゅうねつ)と呼ばれる動きを再現。より人間の技と感触に近づけている。2007年1月から順次発売する予定だ。

photo 「EP30002」
製品型番 店頭予想価格(※1) 発売日
EP30002 48万円前後 2007年1月1日
EP30001 40万円前後 2007年2月1日
EP30000 35万円前後 20007年2月1日
※1:価格はオープンプライス

 揉捏とは、コリのポイントを小さい範囲で素早く“ねり回す”ように揉みほぐす動作のこと。マッサージ師は本格的な施療の前段階として多用するが、従来のマッサージチェアでは、人間のような早い動きと細かい円軌道が難しかった。

 「3次元(前後、幅、上下)を独立制御できる“もみ機”なら可能なはずだが、技術的なハードルは高かった。従来のモーターでは早い指の動きができず、また動きだけを真似ても、親指の感触がなければ揉捏の感覚にはならない」(同社)。

 同社はまず、モーションキャプチャーを使ってマッサージ師の動きを解析し、揉捏が「5.6〜11.7ミリ径の楕円軌道を1周約0.6〜1.0秒の速度で一定に動かす」動作であることを解明した。

photophoto 揉捏の様子(左)

 その結果に基づき、モーターと制御部を改良。従来比2.5倍の回転速度を持つ新型モーターと高速PID(Proportional Integral derivative)制御を組み合わせ、素早い動作と圧力の変化に細かく対応させた。「モーターが1回転するうちに24回、回転速度を検知・制御する。これは従来の2倍の細かさだ」。

photophoto 開発に協力したダミーロボット「ヘルシー君」。人工皮膚と6軸圧力センサーを備え、もみ玉の動きと圧力を計測する

 一方の“もみ玉”は、中央部を凹ませた形状に改良。片側だけを施療部にあて、人間の親指に近い幅と感触を実現したという。「揉捏が可能になったことで、マッサージ師の動きは、ほぼ網羅できたと考えている」(同社)

photophoto 右が新しいもみ玉。中央部を凹ませ、片側を使うことで親指の感触を再現する

 このほか、エアーの圧力で肩を外側から挟み込むようにして肩胛骨周りの緊張を和らげる「肩外マッサージ」機構、片腕を固定した状態でリクライニングする「肩・腕ストレッチ」機能などを新搭載。ワイヤードリモコンは、コース中の調節ボタンなどを省いて簡略化した。その代わり、「音声ナビ」と光るボタンが操作をサポートするという。

 そのほかの主な仕様、および3機種の違いは下記の通り。

製品型番 EP30002 EP30001 EP30000
揉捏
手技数 1117 372
もみ手チェンジ機能
肩外マッサージ
腰部エアーバック
腕部エアーバック
外形寸法 約84(幅)×127(奥行き)×120(高さ)センチ
実売価格(※1) 48万円前後 40万円前後 35万円前後
発売日 2007年1月1日 2007年2月1日 20007年2月1日
※1:価格はオープンプライス


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