日本ビクターからノイズキャンセリング(NC)ヘッドフォンがリリースされた。それが今回の「HP-NC80」。NCヘッドフォンといえば、高価なボーズの「QuietComfort」を思い浮かべる人も多いかと思うが、本製品は実売で6000円前後というリーズナブルさが魅力。さて、その実力はいかに。
最近、各社から周囲のノイズをカットする製品が多く登場している。「ノイズキャンセリング」といわれる技術自体はそれほど目新しいものではないが、iPodをはじめとする携帯音楽プレーヤーや携帯電話の音楽対応が広まって人気に火がついたのだろう。
ノイズを消去する手法は、だいたい各社共通しており、マイクで外部環境音を拾って、その逆位相の波形の音で打ち消す、というもの。力と力のぶつかり合いというイメージだが、HP-NC80では、これで約1/4に騒音を減らせるらしい。
NP-NC80は形状としてはオンイヤー型で、装着時はちょっと大きめ。耳全体を覆う密閉型と比べてハウジングは大きくはならないが、それでもインナーイヤー型やカナル型などよりは大きいので、携帯するにはちょっと大型。
しかし、イヤーパッドは適度な柔らかさで感触も良く、装着感はいい。オンイヤー型は、耳を押さえつける力が強いと長時間の装着がつらくなるが、NC80はややバネが強く、長時間の装着はちょっときついかなぁ、という印象。ただ、この辺は慣れと個人差が大きい部分なので、一概には言えない。
本体の重さは140グラムで、外観よりも軽量に感じる。単四形乾電池×1を左側のハウジングに入れる形で、逆の右側にはノイズキャンセリングの操作スイッチが配置され、重量のバランスはいい。
オンイヤー型は、密閉型に比べるとノイズの影響を受けやすく、音漏れもしやすいが、それでも密閉性も良く、音の響きはいい。NC80もその例に漏れず、インイヤー型などと比べても音の広がりがあり、長時間の聴取にも適している。
その辺は大きさとのトレードオフの部分ではあるが、NC80は持ち歩きに便利なように折りたたみができるような設計になっており、最も小さい状態では手のひらで包み込めるほど――というのは大げさだが、それでもだいぶん小さくなる。
折りたたみ方としては、丸く小さくまとめるほかに平たく畳むこともできる。イヤー部を水平に回転させる横回転スイーベル機構や反転ハウジングも可能で、片耳だけで聞くことも可能だ。
折りたたんでしまえばバッグの隅にでも差し込む感じで収納でき、使わないときに場所を取らなくていい。
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