大人向けの玩具が注目を集めて久しいが、最近では“大人向け”から始まりつつ、幅広い年齢層に支持されるようになった玩具も登場している。その好例がタカラトミーの「エアロソアラ」だ。
タカラトミーの佐藤慶太副社長によると、エアロソアラは昨年7月の発売以来、わずか半年で50万個を出荷するヒット商品になったという。「エアロソアラは、無線コントロール飛行機を“高価で難しいもの”から“手軽なコミュニケーションツール”へと転換した。10〜20代は友達と一緒に、30〜40代は親子で、50代以上は孫と一緒に楽しめるオールジェネレーショントイだ」(同氏)。
ただ、レビュー記事(?)を読んでもらえば分かるように、エアロソアラの操作は意外と難しい。三十路男が5人もいたのに、最初はまともに飛ばなかったのだ(原因の多くは集まった“自称精鋭たち”にある……)。もちろん練習や試行錯誤も立派な“楽しみ”の1つだが、もし自分が子どもと一緒にエアロソアラで遊ぶのなら、事前に少し練習しておきたいところ。エアロソアラは、手軽ではあるが、意外と敷居の高い飛行機だった。
ところが、今週タカラトミーの商談会で披露された新しいエアロソアラは、さらに“お手軽”に進化していた。
まず、「エアロフライテック」シリーズの新作として2月下旬に「オートフライト」が登場する。オートフライトは、難しい操作は一切いらない「究極のお手軽室内飛行機」(同社)だ。
操作が不要になる理由は簡単で、赤外線コントローラが付属していない(このためエアロソアラとは違う名称になった)。充電器で急速充電したら、あとは狙いを定めてリリースするだけ。自動的に周回飛行するように設計されている。エアロソアラが“手軽なラジコン”なら、こちらは“動力付き紙飛行機”といった趣だ。
さらに「オートフライト」には、競技指向の上位モデルとして、3種類の「オートフライトプロ」がラインアップされる。それぞれ、直進性や長時間飛行、スピード飛行などのために羽根の形状を専用に設計したもの。やはりリリース後のコントロールはできないため、事前の調整やカスタマイズが勝負をわけるという。
子どもの頃、紙飛行機の滑空速度を上げるために羽を折ってみたり、逆に滞空時間を延ばすために羽根を広くしたりしたものだが、オートフライトプロでは動力付き(プロペラ)で同じことができる。欲しかったけれど高価で買えなかったラジコン飛行機とは別の意味で懐かしく、大人も惹かれるアイテムになりそうだ。
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