ナショナルは3月5日、家庭用紙パック掃除機の新製品「MC-P7000」シリーズなど3機種9モデルを発表した。2本の回転ブラシを備える「ダブルドライブノズル」を搭載し、片道で往復分のゴミがとれるという。価格はオープンプライス(下表参照)。4月25日に発売する。
一般的な掃除機のノズルは、1本の回転ブラシを備え、掃除機の向きに対して正回転するように設計されている。このため、ノズルを押し出すときより、手前に引くように動かした場合(進行方向に対してブラシが逆回転)のほうが集塵効果を発揮できる。
新製品では、ノズル内に従来よりも小型のブラシを2本搭載。ゴミを内側にかき上げるように正転と逆転を組み合わせた。さらにブラシの回転数を従来比1.5倍に早めたことで、ノズルを押すときも引くときも高い集塵効果を発揮するという。
「絨毯に絡みついた髪の毛のようなしつこいゴミでも挟み込んでかき上げるため、片道で往復分のゴミがとれる。さらにブラシがノズルの先端で回転するから壁際も掃除しやすい」(ナショナルホームアプライアンス社、クリーナービスジスユニット長の内田好昭氏)。
花粉やダニの死がいなど、いわゆるハウスダストの除去に関しても機能強化を図った。新開発の紙パック「逃さんパック」は、紙自体の厚さが約3ミリと従来のおよそ7倍。粗いゴミ絡め取る層と微細なゴミを捉える層を備え、0.5マイクロメートルの微細なハウスダストを99.9%キャッチするという。さらに最上位モデルのP7000シリーズには、毎秒100万個以上のマイナスイオンを発生させてホコリを帯電させ、電位差を使って紙パックにキャッチする「メガアクティブイオン」機能を搭載している。
もちろん、紙パックが厚くなれば、吸い込む力にも相応のレベルアップが求められるが、P7000シリーズではコイルの銅線を太くした新開発の駆動モーターを搭載。ファン内部の効率化(流路面積の直線化)とあわせ、590ワットと業界最高レベルの吸込仕事率(新基準測定値)を実現している。
ナショナルお得意の「ハウスダスト発見センサー」も搭載している。見た目にはキレイになったように見える床面でも、絨毯や畳の隙間にはゴミが残っていることが多い。同センサーを利用すると、花粉やダニの死がいなど、20マイクロメートルレベルの微細なハウスダストを検知し、LEDの点滅や色の変化で教えてくれる。
ハウスダスト発見センサーは、ホースの根本部分に赤外線発光ダイオード(発光部)とフォトトランジスタ(受光部)を搭載し、その間を通過するゴミの数から“まだ汚れている”ことを検知する仕組み。0.1秒ごとに通過するゴミの数をチェックするほか、2.5秒ごとにゴミ通過パターンを解析して結果に反映する。
「たとえば絨毯の場合、いわゆる“あそび毛”がいつまでも出てくる。これを数えていては永遠に掃除が終わらないため、ゴミの通過パターンから床面を区別して検知基準を変更させる」(同社)。こうしたアルゴリズムが同社オリジナルの“ブラックボックス技術”であり、他社製品との差別化ポイントになるという。
このほか、掃除中に耳につく高音ノイズを逆位相の音で打ち消す「高音ノイズ低減システム」や、持ち運びに便利な大型フロントハンドル、低い位置にもコンパクトに収納できる収納フックなどを装備。使用中と収納時の両面で使い勝手を向上させている。
主な仕様は下記の通り。
型番 | MC-P7000JX | MC-P700JX | MC-P700J |
---|---|---|---|
吸込仕事率 | 590ワット | 580ワット | |
ダブルドライブノズル | ○ | ||
ハウスダスト発見センサー | ○ | ||
逃さんパック | ○ | ||
メガアクティブイオン | ○ | - | |
付属アタッチメント | 3段伸縮ロングすき間ノズル、ふとん清潔ノズル | すき間用ノズル、ふとん清潔ノズル | すき間用ノズル |
本体色 | メタリックシルバー、シャンパンゴールド、パールホワイト | メタリックシルバー、アプリコットオレンジ、サファイアブルー | メタリックシルバー、スパークリングロゼ、スパークリングブルー |
店頭予想価格 | 8万円前後 | 6万5000円前後 | 5万円前後 |
発売日 | 4月25日 | ||
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