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“お嬢様”以外も使いたい、オシャレな手ブレ補正付広角ズームデジカメ「DMC-FX30」レビュー(1/5 ページ)

» 2007年03月06日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 「光学式手ブレ補正」「28ミリの広角」と何気なくトレンドを作り出してきたLUMIXの新作は“お嬢様カメラ”。“パナソニック”より“ナショナル”が似合いそうなキャッチコピーなのだが、そういうコピーが成り立つほどデジカメが普及し、家電扱いできるようになったと思うと感慨深い。

 その「お嬢様カメラ」が「DMC-FX30」(以下、FX30)。「お嬢様」だからといってバリバリの女性向けってわけではなく、誰もが普通に使える薄型コンパクト。前モデルに比べて厚さは22ミリとかなり薄くなり、収納性が上がって持ち歩きやすくなった。他社のスタイリッシュコンパクトと比べても、高さが少し低い分よりスリムで薄く見える。

photo 「DMC-FX30」。
photo 伝統的な沈胴式レンズを搭載した。レンズは2段沈胴式でかなり薄く抑えられてるのが分かる

より薄くなった広角系ズームコンパクト

photophoto 正面から。レンズはライカのDC VARIO-ELMART。少し背が低く、スリムなのが特徴

 カメラ部分の基本的なスペックは前モデルである「DMC-FX07」と同等。厳密にいえば、より薄くするためレンズのスペックに多少変化があるが、大きな違いではない。

 レンズは28〜100ミリ相当の広角系3.6倍ズームレンズ(LEICA DC Vario-Elmart)で、もちろん光学式手ブレ機構を内蔵している。撮像素子は1/2.5インチの720万画素CCD。

photophoto 側面から。この扉の中にインタフェースがある
photo 上から。この薄さに沈胴式の手ブレ補正機構付広角系ズームレンズと液晶モニターが収まっているのはすごい
photo シャッターボタンの周りにズームレバーがあり、その左にメカニカルな電源スイッチ。右下にあるモードダイヤルでモードを切り替えて使う。「i」と書いてあるのがインテリジェントISO感度モード

 何よりうれしいのは28ミリからの広角系ズームということ。望遠側はいざとなったらデジタルズームでも何でも使えるが、広角はそうはいかないからだ。

 明るさはF2.8〜5.6。絞りは2段階式で、ワイド側の場合、F2.8/8.0の切替となる。ただ2.8と8.0では3段のずれがあり、思わぬところでシャッタースピードが遅くなる。被写体ブレに係わってくるので、F2.8/5.6の2段階にできなかったかなと思う。

 撮影距離は50センチからだが、マクロ時はワイド端で5センチまで寄れる。ただ、ちょっとややこしいのは「マクロ」の扱い。

 ほとんどのデジカメはマクロ機能をオンオフできるが、LUMIXはモードダイヤルにマクロモードを持っている。よって、通常の撮影モードでは最短が50センチ、マクロモードでは最短が5センチなのだが、通常でない撮影モード(動画やインテリジェントISO感度やかんたんモードなど)では、自動的にマクロ域から無限遠までオートフォーカスが働く。つまり、通常の撮影モード時以外ではシームレスマクロになってるわけだ。

 ISO感度はISO100から1250までだが、シーンモードの高感度ではISO3200まで上げられる。

photophoto 撮影時の画面。グリッド表示はオン/オフ可能。インテリジェントISO感度モードで最高感度をISO1250にセットしてあることが示されている(左)、モードダイヤルを回すと、画面上にも表示されるのは便利。視線を動かさなくても、モード切り替えがしっかりできる(右)

 2006年モデルと変わったのは、インテリジェントISO感度の扱い。2006年秋モデルから動き認識ISO感度機能を持っていたが、今回は、新たに独立した撮影モードとして「インテリジェントISO感度モード」を搭載し、ダイヤルを回すだけですぐ使えるようになった。

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