「光学式手ブレ補正」「28ミリの広角」と何気なくトレンドを作り出してきたLUMIXの新作は“お嬢様カメラ”。“パナソニック”より“ナショナル”が似合いそうなキャッチコピーなのだが、そういうコピーが成り立つほどデジカメが普及し、家電扱いできるようになったと思うと感慨深い。
その「お嬢様カメラ」が「DMC-FX30」(以下、FX30)。「お嬢様」だからといってバリバリの女性向けってわけではなく、誰もが普通に使える薄型コンパクト。前モデルに比べて厚さは22ミリとかなり薄くなり、収納性が上がって持ち歩きやすくなった。他社のスタイリッシュコンパクトと比べても、高さが少し低い分よりスリムで薄く見える。
カメラ部分の基本的なスペックは前モデルである「DMC-FX07」と同等。厳密にいえば、より薄くするためレンズのスペックに多少変化があるが、大きな違いではない。
レンズは28〜100ミリ相当の広角系3.6倍ズームレンズ(LEICA DC Vario-Elmart)で、もちろん光学式手ブレ機構を内蔵している。撮像素子は1/2.5インチの720万画素CCD。
何よりうれしいのは28ミリからの広角系ズームということ。望遠側はいざとなったらデジタルズームでも何でも使えるが、広角はそうはいかないからだ。
明るさはF2.8〜5.6。絞りは2段階式で、ワイド側の場合、F2.8/8.0の切替となる。ただ2.8と8.0では3段のずれがあり、思わぬところでシャッタースピードが遅くなる。被写体ブレに係わってくるので、F2.8/5.6の2段階にできなかったかなと思う。
撮影距離は50センチからだが、マクロ時はワイド端で5センチまで寄れる。ただ、ちょっとややこしいのは「マクロ」の扱い。
ほとんどのデジカメはマクロ機能をオンオフできるが、LUMIXはモードダイヤルにマクロモードを持っている。よって、通常の撮影モードでは最短が50センチ、マクロモードでは最短が5センチなのだが、通常でない撮影モード(動画やインテリジェントISO感度やかんたんモードなど)では、自動的にマクロ域から無限遠までオートフォーカスが働く。つまり、通常の撮影モード時以外ではシームレスマクロになってるわけだ。
ISO感度はISO100から1250までだが、シーンモードの高感度ではISO3200まで上げられる。
2006年モデルと変わったのは、インテリジェントISO感度の扱い。2006年秋モデルから動き認識ISO感度機能を持っていたが、今回は、新たに独立した撮影モードとして「インテリジェントISO感度モード」を搭載し、ダイヤルを回すだけですぐ使えるようになった。
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