前々回のコラムで、筆者が一時的に使用していたNTTドコモの「D903i」を自分なりに判断した幾つかのデメリットから、世界標準ケータイ「Nokia E61」に機種変更したことをお伝えした。
同時に、D903iで契約していたケータイ電話とSuica機能が一体化した「おサイフケータイ」も解約、SuicaはプラスチックカードのオリジナルSuicaに戻し、SuicaをNokia E61の専用ケースの背面に滑り込ませ、なんちゃって「おサイフケータイ」にチャレンジしたが、技術的な理由で見事裏切られてしまったことをお伝えした。今回は、技術的かつ見事な解決策と「おサイフケータイ」解約にまつわるドタバタ顛末記が中心だ。
ところで、契約数が2000万を超えたと伝えられているNTTドコモのおサイフケータイだが、筆者の周りで実際に使っている人はマジに筆者1人だ。もちろん読者諸兄は理解していると思うが、もともと、SuicaやEdyはそれ単体でプラスチックカードのカタチで存在していた。「おサイフケータイ」はそれらの機能を単にケータイの中へ取り込んだだけのモノである。筆者があえて「Suica機能」、「Edy機能」と呼ぶのはそういう理由からだ。(以下、Suica Edyと記述)
実はMyケータイをNokia E61へ変更するに際し、筆者のおサイフケータイ機能に含まれているSuicaとEdyを解約する必要に迫られた。ケータイ本体そのものは、既にD902iSからの無償機種交換を狙っていた娘にリザーブされている。娘は自分のケータイに取り付けられているFOMAカードを抜き取り、親父から獲得した新しいD903iに挿入さえすれば、自分ケータイとなる訳だ。日本のFOMAカード(世界標準語ではSIMカード)が、日本のユーザーに貢献している数少ないメリットのひとつだろう。
ところが、SuicaとEdyの解約がなかなか面倒だ。まず、もともとクレジットカード決済であるSuicaは、インターネット経由で一連の(面倒な)操作をすることで、クレジット決済を行うべくユーザーが指定している金融機関の口座へ手数料を差し引いて後日返金される。しかし、Edyは同じおサイフケータイの構成メンバーのひとつながら解約・返金ができない。
同じおサイフケータイを持っている友人にネット経由で送金するか、しばらくネット上の一時エリアに保管して、機種交換後、再度その金額を、新しいおサイフケータイ対応のケータイにダウンロードするしか方法がないという。まあ、それ以外に、「些細なことはあきらめる」という太っ腹な選択も用意はされている。
同じおサイフケータイに含まれる機能であるSuicaとEdyがなぜ解約後のサービス対応に差があるのか不思議ではあるが、問答無用でそのように決まっているのだそうだ。当たり前だが、機種交換後のケータイが同様におサイフケータイ対応機種なら問題は発生しない。
問題になるのは、交換するケータイが日本のおサイフケータイ事情なんか全く知るよしもないグローバルケータイのNokia E61などの場合だ。
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