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第69回 春の花と鳥の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2007年03月22日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

花の敵は風

 冬から春へ変わる頃の大敵は風。風が吹くとピントは合いにくいし、よっぽどシャッタースピードが速くないとブレちゃう。

 これは「ミツマタ」という春の花。小さくて可愛いのだが、ちょうと強い風が吹いてしまって思い切りブレた。風が強いとピントも合いづらいし、ブレやすい。

 こっちは風が止んだ瞬間に撮ったもの。このくらい違う。

 特に花をアップで撮りたいとき、風があると被写体が動くので、背景にピントが合いやすくなる。

 デジカメはコントラストが高いものにピントが合いやすいという性格があるので、こんな風に背景がくっきりしてるとそっちに引っぱられることがある。

 ミツマタを真下から撮ったらおもしろそうと思って撮ったものだけど、背景が青空と枝でくっきりしてた上に、AFが働いてるときにメインの被写体が風で揺れてたから、背景にピントが合っちゃったわけだね。風が止んだ瞬間に撮ったのだけど、その前にAF時に揺れてても失敗しやすいのだ。

 でも、このように風が止んだときにピントを合わせてちゃんと撮れば平気。今回の例は極端だけど、マクロ撮影時はピントがよりシビアになるので、撮影後に拡大再生してチェックするのがお勧め。

 春といえばピンクの花。これは桜ではなく、桃の花。花桃。マクロでめいっぱい寄って撮ったのだが、結構風が強かった。晴れてたのでシャッタースピードは速く保てるのだが、アップで撮るときは花が少し動いただけでも画面からはみ出ちゃう。そんなときの小技。

 左手の人差し指と中指で枝を押さえちゃうのである。で、左手の親指でカメラの左下を支えることで、枝→指→カメラの関係を固定しちゃう。まあ、人間の指なんて常に細かくブレてるのでシャッタースピードが遅いとこれをやってもブレちゃうのだが、風で大きく揺れる枝を止めるには有効だ。

 花を見るとマクロモードででっかく、というのもいいけど、ちょっと離れたところから望遠で、というのもいい。

 これは3本の枝が斜めに突き出てくる構図を見つけて、3倍ズームコンパクトの望遠側で撮ったもの。青空とピンクのコントラストがきれいにでた。先っぽの花びらがもうちょっときれいだとよかったんだけど。

 花をアップで撮るときに一番重要なのは、きれいな花を見つけること。樹木には無数の花が咲いているけれども、アップに耐えられる、ちょうどいい開花っぷりでなおかつ手の届く位置にある花は限られるもの。

 ちょっと探してみよう。

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