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2002年香港映画賞を総なめにし、ハリウッド史上最高額でリメイク権が落札された「インファナル・アフェア」を、米・ボストンに舞台を置き換えて映画化した「ディパーテッド」が6月8日に通常版と特別版でDVDリリース決定。
通常版の特典はオリジナル劇場予告編、価格は2980円。特典ディスク付きの特別版には“ボストン暗黒街の真実”“裏社会を映画”“未公開シーン集(マーティン・スコセッシ監督によるイントロダクション付)”など約64分に及ぶ特典映像を収録。価格は4200円。なお、初回限定版にはもう1枚のスペシャルディスク(約23分のテレビ特番)が同梱される。また、Blu-ray Disc、HD DVD版も同時リリース予定。価格は各4980円で、特典は特別版DVDと同じものを収録。
犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は自らの生い立ちと決別するため、警察官を志す。一方、マフィアのボス・コステロ(ジャック・ニコルソン)に育てられたコリン(マット・デイモン)も、内通者となるため警察官の道を目指す。同じ警察学校で学んだ2人は互いの存在を知らぬまま、ともに優秀な成績で卒業する。
コリンはマフィア撲滅の最前線へと立ち、ビリーはマフィアへの極秘潜入を命じられる。任務とはいえ、マフィアの一員として犯罪に加担する苦悩の日々。しかも正体がバレれば死が待ち受ける。そんなある日、警察とマフィアの双方でスパイ探しが始まる……。
香港ノワールの傑作と言われるオリジナル版を超えるのはさすがに難しいと思っていたら、そこは天下のスコセッシ監督、まったく別物の娯楽大作に仕上げた。対照的な主役2人の個性と駆け引きにより焦点を当て、緊張感溢れるギャング映画に昇華、その結果、スコセッシ監督作品の中でも最高のヒット作に。ストーンズやピンク・フロイドなど、スコセッシならではの選曲にも注目。
キャストの贅沢さも話題になった。監督とは「ギャング・オブ・ニューヨーク」「アビエイター」に続き3度目の顔合わせとなるレオナルド・ディカプリオは潜入捜査という重圧に苦悩する若き警察官を、マット・デイモンは頭の良さと気転で、警察同房をまんまとだまし抜くマフィアのスパイをそれぞれ好演。それ以上に素晴らしいのが脇役陣。マフィアのボスを演じるジャック・ニコルソンがオーバーアクトで見せ場をかっさらい、暴言をはきまくる荒くれ刑事役のマーク・ウォールバーグの怪演も光る。
スコセッシがアカデミー賞監督賞6度目のノミネートにして初受賞の快挙。他にも作品賞、脚色賞、編集賞の全4部門に輝いた。どの役の誰もが熱いと唸らせる一級品。オリジナル版を忠実に再現したシーンもあるので、見比べてみよう。
関連サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/thedeparted/(公式サイト)
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