(C) 「時をかける少女」製作委員会 2006 |
“時かけ”こと「時をかける少女」。口コミから火がついて異例のロングランヒットを記録し、国内外で各賞を獲得した青春アニメが、4月20日に通常版とプレミアムエディションの2種類でDVDリリースされる。
通常版には劇場予告、TVCF、初日舞台挨拶、奥華子「ガーネット」ミュージッククリップ、細田守監督×仲里依紗×石田卓也×板倉光隆による「同窓会」風オーディオコメンタリーの特典ほか、8ページのブックレットを封入。価格は4935円。
プレミアムエディションには2枚の特典ディスクが付く。1枚はスタッフ・キャストによる制作の舞台裏、完成披露試写会映像、初日舞台挨拶の舞台裏などを、もう1枚には本編と絵コンテを同時収録した「時をかける少女 スケッチブック」(細田守監督×伊藤智彦助監督×青山浩之作画監督によるオーディオコメンタリー付き)を収録。さらにアート&ドキュメントファイル、真琴のストラップ2個セット、フィルム・ブックマートなどの封入物入りで、価格は10500円。
高校2年の紺野真琴は、ひょんなことから時間を跳躍する能力を得る。叔母の芳山和子に相談すると、それは“タイムリープ”といい、記憶の確かな過去に飛べるものだった。半信半疑の真琴もその能力の使い方をマスターすると、ちょっとした不満の解消に費やすように。最初は、好きなプリンを何度も食べたり、赤点だったテストをやり直したりと、バラ色の日々。ところが、男友達の千昭から思わぬ告白を受けた真琴は戸惑い、その告白をタイムリープで無かったことにしてしまう。そんな過去のやり直しにより、運命の歯車が少しずつ狂い始めていく……。
1965年、筒井康隆の短編「時をかける少女」は、発表されるやいなや話題をさらい、以来40年に近く、ドラマ、映画など何度も映像化され、その時代を反映してきた。中でも大林宣彦監督と原田知世主演による83年の劇場版が名高いが、初の劇場アニメーションとなった本作は、大林バージョンの20数年後を描いた正当な続編となっている。ここでのヒロイン・真琴は従来のおしとやかなイメージではなく、自らの意思でタイムリープし、21世紀を駆け抜ける明るくポジティブな現代っ子そのものだ。
注目は真琴の叔母。ちょっと謎めいた三十路の独身女性・和子は、そう、かつて“時をかけた”原作の主人公。未来から来た初恋の人と別れた後、和子はどんな人生を歩んだのだろうか。
監督は気鋭の細田守、美術監督には「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」などのジブリ作品を手掛けてきた山本二三、キャラクターデザインには「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行ら人気クリエイターが多数参加。
今年新設された日本アカデミー賞・アニメーション作品賞の最優秀賞に輝くなど、映画賞の受賞も相次いだ。可笑しくて、切なくて、温かいアニメ史に残る名作は青春映画としても絶品なので、老若男女問わず必見の1本だ。
関連サイト:
http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/(公式サイト)
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