ITmedia NEWS >

群を抜くディスプレイの美しさ――アイリバー「Clix2」レビュー(2/3 ページ)

» 2007年04月19日 12時07分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

MPEG-4は2Mbpsまで対応

 本製品で扱えるファイル形式は音楽がMP3/WMA/OGG、動画がMPEG-4 SP/WMV。静止画(JPEG)とテキスト(.TXT)も扱える。PCに接続するとリムーバブルディスクとして認識され、ストレージとして利用することもできる。ほとんどのファイルはドラッグ&ドロップで転送しても本製品で再生/表示させることができるが、動画については後述の条件を満たさないと再生できないので、フィアル転送は付属ソフト「iriver plus3」で行うのが無難だろう。Windows Media Player11でも転送は可能で、DRMつきファイルの転送にはWMPを利用しなければならない。

photophoto iriver plus3(左)、Windows Media Player11(右)

 iriver plus3は各種メディアファイルのビューワー/転送機能を併せ持ち、PC内の対応メディアファイルを登録し、必要とあれば転送時に変換して本製品へ転送する。画面左の「音楽」「ビデオ」「写真」「電子ブック」をタブで切り替えるスタイルで、直感的に操作できる。もちろん、CDのリッピング/エンコード機能も備えているが、CDからのエンコード時に選択できるファイル形式はWMAとOGGだけで、MP3がないのは残念だ。

 動画はMPEG-4 SP/WMVのいずれも解像度QVGA、フレームレート30fpsまで、ビットレートはMPEG-4 SPが2Mbps、WMAが768Kbpsまでの対応となっている。音声はMPEG-4 SPについてはMP3/320Kbps、44.1KHz CBR、WMVについてはWMA/320Kbpsまでをハードウェアとしてサポートする。これを上回る場合にはiriver plus3での変換が必要だ。なお、MPEG-4 SPについては拡張子.AVIのみの対応となっており、.MP4や.MPVはiriver plus3でも扱えないので、PSPやiPod用に作成した動画をそのまま利用することは出来ない。

 なお、動画変換時のオプションとして「ビデオ品質」「オーディ品質」「フレーム」が設定可能で、アスペクト比も変更できる。本製品がサポートするのは4:3のQVGAまでだが、最近では16:9の動画ファイルも増えているだけに転送ソフト側で変換が行えるのはありがたい。

 転送が済めば本製品をメディアプレーヤーとして利用できる。メインメニューから「Videos」――「ファイル名」と選択していけば動画の再生が行われ、iriver D-click systemの上下で早送り/早戻し、右で一時停止/再生となる。左を押すと1階層戻る。右を長押しすればオプションメニューを呼び出すことが可能で、そこからは早送り/早戻しの速度やレジューム/連続再生の設定が行える。

 AM OLEDディスプレイの特性なのか、コントラストが強く、元のムービーファイルよりも発色が鮮やかなようにも思えるが、画質について不満はほとんど感じない。今回はiriver plus3でアナログテレビ放送を録画したWMVファイルと、デジカメで撮影したAVIファイルを変換して再生してみたが、いずれも遜色ない画質で表示された(転送時設定はデフォルト)。動画視聴に関しては高画質のソースを用意すればかなり満足のいく出来だ。

photo デジカメで撮影したAVIファイルを再生。斜めからのぞき込むように見ても色の変化がほとんどないあたり、有機ELの強みを感じる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.