　日立アプライアンスは“プレミアムクリーン”シリーズの掃除機として「CV-RS1」「CV-PL800」「CV-PL700」の3製品を10月20日より販売開始すると発表した。価格はいずれもオープン。実売想定価格はサイクロン式のCV-RS1が9万円前後、紙パック式のCV-PL800／700が8万円前後／7万円前後。

“プレミアムクリーン”掃除機「CV-RS1」

　新製品はクリーンルームや病院などで利用される業務用掃除機のフィルター技術を家庭用製品に応用、いずれも捕じん率99.999％を達成している。「一般的な掃除機よりも1000倍はキレイだ」（同社）。

　この高補じん率は同社製品「CV-PK500」で既に実現していたが、サイクロン式のCV-RS1においても独自の集じん方式「3流路高圧縮方式サイクロン」とプラズマ放電によってフィルターでの捕じん性能を高める「プラズマULPA構造」を併せて搭載することでこの高い捕じん率を可能としている。

左から「CV-RS1」「CV-PL800」「CV-PL700」

　3流路高圧縮方式サイクロンは、流体解析によって形成された分離ブレードで吸い込んだ空気をまずは「チリをほとんど含まない空気」「粉などの微細なチリを含む空気」「綿ホコリなど比較的大きなチリを含む空気」の3つに分類する。それぞれのチリの大きさにあわせた集じん処理が行われるため、結果として高い捕じん率を実現するに至っている。吸い込まれたすべての空気はサイクロンユニット後部の「HEPAクリーンダストフィルター」にてろ過される。

CV-RS1の内部構造

　HEPAクリーンダストフィルターについては、モーターで自動的に掃除する「電動スパイラル除じん機構」を備える。プラグをコンセントに差し込む／運転停止時に自動的に清掃が行われるほか、手動での動作も可能。この自動清掃機能により約10年間はフィルターの手入れが不要となったという。

　掃除機市場では高機能製品が伸長していると同社は分析しており、CV-RS1にはロボット技術（自動化技術）も組み込まれた。ケース内のゴミが規定量に達すると音声と光で知らせ、自動的に上ぶたが開き、ダストケースが取り出しやすい位置まで持ち上がる「ダストケース自動リフトアップ機構」で、楽な姿勢でのダストケース取り外しを可能としている。このほかコンセント差し込み時や運転開始時、上ぶたの閉め忘れなどについても音声案内が行われる。

　吸い込み口（吸口）には、床の材質や状態を検知して自動的に本体吸引力やブラシ回転速度などを自動制御する「ごみハンターヘッド」と、モーターで振動を与えながらたたく動作を行う「電動ふとん吸口」、最長で62センチまで伸縮し天井も掃除できる「ロングズーム吸口」、棚などを掃除する際に利用する小型吸い込み口「クルッとブラシ」などがセットされる。

「電動ふとん吸口」を使って布団の掃除。“布団をたたく”動作が組み込まれており、ダニなどのアレル物質をたたき出しながら掃除できる。ヘッドの左右には車輪が設けられており、軽い力で操作できる

　CV-PL800／700は99.999％の捕じん性能と消臭効果を併せ持つ「こぼさんパック」を採用した紙パック式。主な特徴はいずれもCV-RS1と同様で、吸い込み仕事率はCV-PL800が530ワット、CV-PL700が520ワット。CV-PL800はCV-RS1と同様にごみハンターヘッド／電動ふとん吸口／ロングズーム吸口／クルッとブラシが付属する。