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イオンと三洋電機、プライベートブランド家電で協働

» 2007年11月28日 18時36分 公開
[ITmedia]
photo 握手する三洋電機代表取締役社長 佐野精一郎氏(左)とイオン取締役兼代表執行役社長 岡田元也氏(左)

 イオンと三洋電機は11月28日、イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」の家電製品について協働開発を行っていくと発表した。2008年度第1四半期には、第1弾製品を全国のジャスコ・サティ・ダイエーなど約500店舗で販売する。

 新たに協働開発していく家電は、基本機能を充実させる「使い勝手」、家電以外の製品とも調和する「コーディネート」、環境と家計に優しい「エコ」の3つをキーワードに、イオンのショッピングセンターへ来店する30代から40代の主婦層を狙う。

 「トップバリュ」は約3600品目で約2200億円の売り上げており(2007年2月現在)、その商品の守備範囲は衣食住へ幅広く及ぶ。三洋電機との協働はイオンにとって単なる製品の共同開発・販売にとどまらず、メインターゲットを明確することで具体性を増す売り場の編成や、売り場に応じた知識を持った販売員の育成までもが含まれる。

 具体的な製品種類や品目数といった詳細なプランなどは明らかにされていないが、冷蔵庫や掃除機、洗濯機、ドライヤー、炊飯器、電子レンジ、掃除機などごくごく一般的な白物家電製品について企画開発・製造が行われる見込みだ。薄型テレビなどAV製品については当面の取り組みはないものの「検討していきたい」というスタンスを示す。

 PBは食品や衣料の分野では一定の存在感を示しているが、電化製品について言えば有名メーカーの名前を冠したナショナルブランド(NB)製品が好まれる傾向がある。そこへあえてPBブランドの強化という選択肢を選んだ訳をイオン社長の岡田元也氏(取締役兼代表執行役社長)はこう語る。

 「NBが強いのは当然だが、現在の家電販売は非常にドメスティックなモデルを引きずったいわば90年代のモデルであり、これがいつまでも続く訳がない。家電販売店も変わっていくと思うが、変革期にあるからこそ私たちにとってもチャンスがあるといえる。トップバリュというPBの成長、環境の変化、双方から勝算があると考えている」

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 一方の三洋電機は3年ぶりの黒地決算を計上したものの、携帯電話と白物家電については苦戦が続いている。シンプルな使い勝手やインテリアなどのコーディネートといった要素は無印良品やリアル・フリートの「amadana」などの製品と重複する部分もあり、どれだけ消費者に受けいられれるかは未知数だ。

 「既に特命のプロジェクトとして秋口から取り組んでおり、他社とは違った製品として作り込みをしている。(白物家電市場が)厳しい市場であることは認識しているが、挑戦していきたいと考えている」(三洋電機代表取締役社長 佐野精一郎氏)

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