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ビクター、小さくなったフルHD「Everio」2機種を発表60P出力対応

» 2008年01月29日 14時37分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 日本ビクターは1月29日、HDDムービー「Everio」の新製品として1920×1080フルハイビジョン録画が可能な「GZ-HD6」と「GZ-HD5」を発表した。GZ-HD6は業界初となる1920×1080/60P出力にも対応する。どちらも2月中旬に発売する予定で、価格はオープン。店頭ではHD6が17万円前後、HD5は15万円前後になる見込みだ。

photophotophoto 「GZ-HD6」(中)と「GZ-HD5」(右)。HD5にはブラックとシルバーの2色が用意される

 昨年3月に発売した「GZ-HD7」の後継機。基板の小型化と配置の最適化により、本体を大幅に小型化している。またマニュアルフォーカスリングやビューファインダーを省略したことで、GZ-HD7比で約40%のサイズダウンを実現したという。外形寸法は、79(幅)×73(高さ)×130(奥行き)ミリで重量は約500グラム。バッテリーを含む撮影時重量は約585グラムとなる。

photophotophoto GZ-HD7とのサイズ比較。基板(右)も小型された

 CCDは1/5型57万画素プログレッシブCCD×3枚(有効53万画素×3)の3板構成で、1920×1080フルハイビジョン撮影が可能だ。HDD容量は120Gバイトで、フルHD解像度の「FHDモード」なら約5時間、新搭載の「LPモード」(1440×1080、平均11Mbps)なら約24時間の撮影が可能になっている。レンズは光学10倍ズームのフジノンレンズ。もちろん光学手ブレ補正システムをサポートしたほか、色域を広げるx.v.Colorにも対応する。

photophotophoto 新しいアルゴリズムによる長時間記録モード「LPモード」を追加。1440CBRモードでHDV出力も可能だ(左)。1980×1080/60P出力の概要(中)

 注目の1980×1080/60P出力は、同社の液晶テレビ「EXE」で定評のある映像エンジン「GENESSA」の技術を活用したものだ。HD7から継承した「HD Gigabridエンジン」でプログレッシブ処理された映像信号は、一度インタレースに変換してHDDに記録される。これは録画フォーマット(SD-VIDEO、HDプロファイル)の上限が1920×1080/60iとなっているためだ。

 従来はこのままインタレース出力していたが、今回はさらにI/P変換を行い、HDMIから60P出力を可能にした。この処理に使われるのが、GENESSAのI/P変換回路。具体的には、映像の動き情報算出などを活用して斜め方向の輪郭に生じるジャギーを軽減するという。「市場にある一部のビデオカメラでは24P出力や30P出力を持っているが、60P出力は初めて。より滑らかな動きを再現できる」(同社)。

photophotophoto インタフェースは、HDMI(v.1.3)、USBミニ、AV出力(3.5ミリ径ミニプラグ)、コンポーネント、i.LINK端子など(中)。底面にmicroSDスロットを備える(右)

 一方の「GZ-HD5」は、GZ-HD6よりもさらに小さい。外形寸法は78(幅)×73(高さ)×130(奥行き)ミリで、重量は約565グラム(バッテリー含む)。先代「GZ-HD7」比では約45%の小型化を実現している。なおHD6との機能差は、HDD容量が半分の60Gバイトであることと、1920×1080/60P出力およびヘッドフォン出力の有無だ。

 そのほかの主な仕様は下表の通り。

製品名 GZ-HD6 GZ-HD5
HDD容量 120Gバイト 60Gバイト
撮像素子 1/5型57万画素プログレッシブCCD×3(有効53万画素×3)
レンズ 光学10倍(35mmフィルム換算で39.5〜395mm)フジノンレンズ、F1.8(W)〜F1.9(T)
フィルター径 43ミリ
最低照度 7ルクス(ナイトアイ時は1ルクス)
モニター 2.8型ワイド
入出力端子 HDMI(v.1.3)、USBミニ、AV出力(3.5ミリ径ミニプラグ)、コンポーネント、i.LINK
外形寸法 79(幅)×73(高さ)×130(奥行き)ミリ 78(幅)×73(高さ)×130(奥行き)ミリ
重量 約500グラム(バッテリー含め約585グラム) 約480グラム(バッテリー含め約565グラム)
価格 オープン(17万円前後) オープン(15万円前後)
発売日 2月中旬

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