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オリンパス「E-420」とパンケーキレンズの薄さを楽しむ(3/7 ページ)

» 2008年05月09日 18時31分 公開
[小山安博,ITmedia]

 設定画面の「AEL/AFLモード」からAF/MF時のシャッターボタン半押し、全押し、AEL/AFLボタンそれぞれの動作を変更でき、これ自体は親指AFを使いたい人など、いろいろ便利なカスタマイズなのだが、これはファインダー撮影時のみの設定で、どの設定にしてもライブビュー中はAEL/AFLボタンでAF+AELが動作するのはちょっと残念。

photo 黄色のカーソルがあるのが階調設定。その左下にあるのが顔検出。この2つをオートとONにすればいい。Fnボタン1つで一度に設定することも可能

 こうした難点はあるものの、E-420のハイスピードイメージャAFは優秀だ。測距点もファインダーは11点となるため構図の自由度も高い。さらに顔検出機能も搭載。8人までの顔を同時に検出でき、ピントと露出を合わせてくれる。

 顔の検出速度はコンパクトデジカメのものと比べても遜色なく、精度は良好。検出した顔は白い枠が追尾し、ピントが合うと緑の枠に変化する。白い枠は検出している限りは追尾してくれるが、できれば顔を検出した時点で自動でイメージャAFの測距を始めてくれるともっと良かった。また、一度ピント合わせを行うと、顔が移動しても追尾はしてくれない。もうひとがんばり欲しかった感じもする。

photo 階調設定は4種類。だいたいの場合オートで十分だろう

 顔検出とともに、白トビと黒つぶれを抑えた撮影を行えるシャドー・アジャストメント・テクノロジー(SAT)機能も搭載。顔検出とSATを合わせて「フェイス&バックコントロール」と称しており、顔と背景の露出を最適化してくれる。十字キー左のFnボタンに割り当てることが可能だ。ただし、顔検出はライブビュー中のみに動作する。

 SATはファインダー撮影時も動作し、「階調オート」に設定すればいい。Fnボタンにフェイス&バックコントロールを割り当てた場合、測光方式がデジタルESP測光に、階調がオート(SAT)に、ライブビュー中のAFがイメージャAFに、AF方式がシングルAF(多点測距)にそれぞれ自動で設定され、ライブビュー中でなくとも1ボタンでSATを有効にすることができる。

 ライブビューの新機能では同社コンパクトデジカメにも搭載されている「パーフェクトショットプレビュー」を搭載。露出補正とホワイトバランスを変更するとどのように撮影結果が変化するか、一覧表示してくれるので分かりやすい。

photophoto パーフェクトショットプレビューの画面。露出補正(左)とホワイトバランスは十字キー上下で入れ替わる

 ライブビュー中は設定を変更すればリアルタイムで反映されるが、一覧してくれるため、より比較がしやすいのがメリットだ。INFOボタンを何度か押していくとプレビュー画面になり、露出補正とホワイトバランスの変更は十字キー上下で行う。

 そのほか、INFOボタンからは画面の拡大表示も可能。緑色の測距枠が表示されるので、十字キーで任意の位置に移動し、OKボタンを押すとその位置が拡大表示される。コントロールダイヤルで倍率を7倍、10倍と変更できる。10倍まで拡大すると、ファインダーでのMF以上に正確なピント合わせが可能になる。三脚を使ったマクロ撮影時などで威力を発揮する機能だ。

photophoto 拡大表示は2種類だが、7倍と10倍はあまり差が感じられないのが気になる

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