三洋電機は7月30日、デジタルビデオカメラ“Xacti”の新製品「DMX-HD800」を8月22日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は5万円前後。
PCやネットでの活用に適した720pハイビジョンビデオカメラである、「DMX-HD700」の後継製品。DMX-HD700と同じく、ポケットに入れて携帯できる重さ(195グラム 本体のみ)と大きさ(体積171cc)ながら、720pのハイビジョン撮影が行える。3色のカラーバリエーション(ゴールド/ピンク/ブラック)を展開するのも同様だ。
撮像素子は約800万画素の1/2.5型CMOSセンサーで(DMX-HD700は約738万画素 1/2.5型CCD)、画像処理エンジンには最上位製品「DMX-HD1010」と同じく「プラチナΣ(シグマ)エンジン」を組み合わせる。Xactiシリーズとしては初となる三次元デジタルノイズリダクション(DNR)を搭載し、画質を向上させた。CMOSセンサーで撮影された映像は三次元NDRで動き判定が行われた後、ノイズを除去して余裕が出たビットレートを映像信号へ割り当てることで圧縮効率を10〜15%改善させている。
DMX-HD700では、センサーから出力された映像は1344×756ピクセル/30fpsで、これを画素数変換して720p(1280×720/30fps)として出力していたが、新製品は撮像素子の高画素化によって、センサー出力時の映像は1728×976ピクセル/30fpsとなっている(最終的な出力はDMX-HD700と同じく720p)。最終的な出力フォーマットは同一ながら、約1.7倍のデータを用いるため、特に斜め部分の解像感に優れた映像を生成することが可能となっている。
動画撮影時の顔認識機能も新たに搭載された(DMX-HD700も顔認識は搭載するが、有効なのは静止画撮影時のみ)。撮影時に12人までの顔をリアルタイムで認識し、追尾することで最適なピントと露出を確保する。また、認識機能自体も強化されており、斜めを向いている顔までも認識して追尾する。静止画撮影時も本機能は有効で、AFそのものの精度も強化されている。
三次元DNRの搭載によって、暗所撮影能力も向上しており、オートモードでは12ルクス、高感度モードでは3ルクスの明るさがあれば撮影が行える(DMX-HD700では13/5ルクス)。
動画撮影のファイル形式はMPEG-4 AVC/H.264で、音声はAAC 2ch録音。SD/SDHCメモリーカードに最大1280×720ピクセルのハイビジョン記録が可能だ。記録モードにはHDのHD-SHQ(1280×720/30fps/9Mbps)、HD-HQ(1280×720/30fps/6Mbps)、SDのTV-HR(640×480/60fps/6Mbps)、TV-SHQ(640×480/30fps/3Mbps)、TV-HQ(640×480/30fps/2Mbps)、ネット配信に適したWeb-SHQ(320×240/30fps)を用意している。
8メガCMOSを活用することで、静止画は最大4000×3000ピクセル(画素補完使用)の撮影が行える。画素補完オフ時の記録モードしては、8M-H(3264×2448 低圧縮)、8M-S(3264×2448 高圧縮)、6M(3264×1840)、2M(1600×1200)、0.9M(1280×720)、0.3M(640×480)を用意する。
レンズは35ミリ換算38〜190ミリの光学5倍ズームレンズで、開放F値はF3.5〜F4.7。シリーズ製品伝統のグリップスタイルは継承しており、液晶は2.7型(約23万画素)の低温ポリシリコンTFTを搭載する。付属バッテリー「DB-L40」利用時の動画連続撮影時間は約90分(実撮影時間は約55分)/連続再生時間は約200分。静止画については約250枚の撮影が行える(CIPA基準)。本体サイズは73.7(幅)×109(高さ)×35(奥行き)ミリ。
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