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“壁を走る”不思議な感覚、タカラトミー「エアロスパイダー」橘十徳の「いいトシして玩具三昧」第8回(1/2 ページ)

» 2008年11月04日 12時01分 公開
[橘十徳,ITmedia]

 ワタクシが子どもの頃、R/Cカーはとても高価なものに思えたが、今や1000円均一ショップでも手に入るくらい安くなってきた。ところが、値段の安さにつられて買ったはいいが、すぐに飽きて遊ばなくなるケースがけっこう多い。その一番の理由は、走らせる場所がないということに尽きるだろう。ニッポンの狭い家屋事情では、なかなか思い切り走らせるスペースなどないから、R/Cカーを楽しもうと思うと、かなりのストレスがつきまとうのだ。

photo タカラトミーの「エアロスパイダー」(レッド)。ほかにブルー、ブラック、グレーがある

 そんな中、満を持して発売されたのが、タカラトミーの「エアロスパイダー」である。その名の通り、クモのように垂直な壁にぴたりと張り付いたまま走ってしまうのだ。恐るべし、タカラトミー。

 ふつうのR/Cカーは床しか走れない。つまり、室内を箱ととらえると6面ある中の1面しか走行エリアとして使えない。しかしエアロスパイダーなら壁を走れるから、天井を除く5面を使える。今までよりもはるかに広大なエリアを走行できるわけだ。

 というわけで商品が出る前から買う気満々だったワタクシであったが、先日なんと発売直前のエアロスパイダーをタカラトミーから借りられるという話が来た。この連載は自腹での購入が基本だが、一刻も早く遊びたいという誘惑に勝てず、今回は特別にメーカーの好意に甘えさせていただくことになった。われながら節操ないとは思うが、発売を待ちわびていた商品なので仕方ない。

充電器を兼ねたコントローラ

 送られてきたパッケージを見ると、壁を走るクルマの絵と、その走行する姿に喝采(かっさい)を送るアメコミ調の男女のイラストが描かれており、傍らには「カベを走る車」とデカデカと書いてある。

 中身を取り出すと、スポーツカー風のクルマが入っている。色はレッド、グレー、ブルー、ブラックの4種類あり、今回選んだのはレッド。フェラーリを思わせる情熱の赤である。車体のデザインはレッドとグレー、ブルーとブラックの組み合わせで共通だ。また、赤外線のバンドはレッドとブルーが「バンドA」、グレーとブラックが「バンドB」になっているので、例えば2台買って子どもと一緒に遊ぼうと思っている場合は、違うバンドのものを選んでいただきたい。

photophoto 専用の赤外線コントローラ。単三形乾電池6本を使用する

 電源はコントローラ(送信機)が単三形乾電池6本で、エアロスパイダー本体のほうはリチウムイオン充電池となっている。おそらく壁に張り付いて走行させるということで、車体をできるだけ軽くするために専用電池にしたのだろう。充電池なので買ったらまず充電が必要だ。実はコントローラが充電器を兼ねていて、正面のクリアケース内に充電ケーブルが収納されている。

photo 充電しているところ

 充電するときはクリアケースを開けてケーブルを取り出し、エアロスパイダー後部の端子に接続する。それからコントローラのスイッチを「CHARGE」に合わせると、充電ランプが緑色に点滅する。充電時間は説明書によると約20分〜40分。実際に試してみたらだいたい最初の充電時間は20分ほどかかった。点滅が終わってランプが消灯すると充電完了だ。

 なお、この商品の充電池は交換式ではないので、電池が劣化したら本体ごと新しいものに買い換えなくてはならない。約100回程度で十分な走行性能が出なくなるとのことで気をつけよう。この商品は実売3000円台だが、できれば安価に交換できるようにしてほしかった。

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