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ケンウッド久々のAVアンプ「KRF-V9300H-S」を試すAVアンプ特集(2/3 ページ)

» 2009年01月30日 13時05分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

ユーザビリティーチェック

 前述のように、この価格帯で自動音場調整機能が搭載されているのは大きなポイントだ。スピーカーを配置したのち、10分とかからず設定が完了するこのシステムは、AVアンプビギナーやオーディオのセッティングが不得意という人にとってはありがたい。むしろ、こういった低価格モデルにこそ、必須な機能といえる。実際のセッティング結果も、そこそこ優秀で、微調整は必要だが、最初はデフォルトで充分だろう。

photophoto シルバーカラーを採用したシンプルなフロントパネル。操作ボタンは多数用意されているうえに分類も上手に整理されており、リモコンでなく直接こちらから操作する方が使いやすい面もあった(左)。自動音場調整機能に使う専用マイク。この価格帯で同機能を搭載する機種は少数派だが、初心者が使うエントリークラスだからこそ必須の機能といえる(右)

 用意されている入出力端子に関しては、HDMI入力×2/出力×1、D4×3、S端子×2、コンポジット×3、光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ2チャンネル×6、アナログ6チャンネル×1と低価格機にしては頑張っている印象。HDMIの数は最低限だが、BDレコーダーと(プレイステーション 3などの)プレーヤーといった構成なら当面は問題ないだろう。ただし映像出力にテレビとプロジェクターの両方を使っている人には、少々力不足かもしれない。いちいちHDMIケーブルを抜き差しするのは面倒なので、切替器など補助的な機器を使うのが賢明だ。そのほかでは、別売となるがiPodをコントロールできる接続アダプターが用意されている点もうれしい。

photo HDMI端子は入力が2、出力が1と必要最低限

 フロントパネルやボディーのデザインに関しては、価格相応の品格といった印象。はっきりいって高級感は感じないし、デザインもどちらかといえば武骨。機能優先といったイメージだ。その分使いやすいスイッチがフロントにいくつも用意されている。例えば「ピュアオーディオモード」はスイッチが比較的大きなうえ、ブルーLEDで存在を主張しているので、必要に応じてパッと切り替えることができる。またスピーカー出力やサウンドモードの切替なども専用ボタンが用意されているため、使い勝手は上々だった。

photophoto フロントパネル左側のスイッチ類。電源のほか、スピーカー切替によってサラウンドとステレオ、別々のスピーカーを接続することが可能。そのほかサラウンドモードの切替ダイヤルも用意されている(左)。フロントパネル右側のスイッチ類。比較的大きいインプットセレクターは使い勝手が良かった。ピュアオーディオモードは効果十分なので、HDMI接続時やCDなどの映像なしコンテンツの場合は多用したい(右)

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