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第116回 一眼レフとスローシャッターの関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2009年05月28日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 続いてシャッタースピード。これはもう長くすればするほど明るく撮れる。

4秒(写真=左)と15秒(写真=右)

 これは夜の工場を撮ったものだけど、夜中でも15秒も開けばこれだけ明るく写る。シャッタースピードが遅い方が煙や蒸気がよりきめ細かくスーッと流れる。暗い中に照明だけが見えているはずの夜の工場が、これだけくっきり明るく写るとそれだけで幻想的だ。

 あとはホワイトバランス。

オート(写真、左)とカスタム(写真、右)

 夜景ってホワイトバランスが大事なので、わざと色温度が低い設定にして青っぽくしてみた。

 そうそう、長時間露光だとこんなことをして遊ぶこともできる。

露光しながらズームリングを回しただけだけど結構遊べる

昼のスローシャッター

 続いて昼のスローシャッター。

 とはいえ、昼間は明るいのでシャッタースピードを落とすのはなかなか難しい。シャッタースピードを落とすにはISO感度を下げるか絞り込むかしかないが、ISO感度はISO100より下げられ機種が多いし、絞り値も限界がある(だいたいF22〜32くらい)。明るい場所ならどうやっても1/50秒程度が限度だったりする。

 そんなときは「NDフィルタ」を使う。要するにレンズにつけるサングラスみたいなもので、ND2フィルタだと1段分、ND8フィルタだと3段分暗くなる。1段暗くなると、シャッタースピードを倍にできる。1/50秒なら、1段落とすと1/25秒、3段だと1/8秒にできるわけである。

左がND8フィルタ。右がもっとも強力なND400フィルタ。レンズ径に合ったものを買うべし

 特に水の流れはシャッタースピードで写りが全然違うので、昼のスローシャッター遊びには最適。面白いので超高速シャッターからスローシャッターまで並べてみよう。

左上から、1/3200秒、1/800秒、1/50秒、1/8秒、1/2秒

 1/3200秒だと氷のように固まってる。氷というより水あめっぽい。透明な水あめを練って固めたみたい。水しぶきもきれいな玉になってる。1/800秒だとちょっとそれが崩れて中途半端な感じ。1/50秒になると水が流れはじめる。

 高速シャッターだと撮るたびに噴水がさまざまな形を見せるが、1/8秒より遅くなると、平均化されてくる。

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