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“RD”の血統再び、REGZAブルーレイ「RD-BZ800」を試すレビュー(1/3 ページ)

» 2010年11月24日 18時41分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 REGZAブルーレイ「RD-BZ800」は、東芝のBDレコーダー2010年冬モデルでフラッグシップの「RD-X10」に次ぐ位置づけのハイスペックモデルだ。東芝は2010年春にもBlu-ray Discレコーダーを発売したが、その型番は「RD」ではなく「D」。これは暗に完全な自社製ではないことを示していた。2010年冬モデルでもローエンド製品に「D」型番が含まれるものの、上位4モデルは「RD」型番となっている。つまり自社設計のBlu-ray Discレコーダーがようやく登場したことになる。

「RD」型番でほぼ共通となるデザインは、前面が開閉式カバーで覆われるスタイル。高さ80ミリ、奥行き335ミリと競合製品と比較すると少々大きめだが、設置に困るようなことはない

 まずは基本的なスペックをおさらいしておこう。本機は2系統の3波対応デジタルチューナーと1TバイトのHDD、Blu-ray Discドライブを搭載し、デジタル放送の2番組同時録画に対応している。地上アナログチューナーは省略されているが、これはもう業界のトレンドだ。MPEG-4 AVC/H.264トランスコーダーを搭載し、フルハイビジョンのAVC録画に対応。DVDメディアにAVCRECでハイビジョン解像度を維持したままダビングすることも可能だ。ただし、AVCトランスコーダーは1系統であり、2番組同時録画の際は、放送波そのままのDRモード同士か、DRモード+AVCモードとなる。2番組同時のAVC録画も最近のトレンドのため、この点は少々残念だ。

Blu-ray Discドライブのトレーは一般的なタイプで、DVD-RAMのカートリッジメディアはメディアを取り出して利用する(左)。前面カバー内には、USB端子、i.Link端子、AV入力、B-CASカードスロットなどがある。USB端子にPC用のキーボードを接続して文字入力などに使うことも可能だ(右)
前面の表示部はいたってシンプル。右側に選択中のドライブ、中央にチャンネルや時間、左側に録画中を示す2つのLEDがある(左)。背面はAV入出力が1系統ずつと簡略化され、シンプルになった。背面のUSB端子はHDD接続専用だ(右)

とにかく録りまくる人に外付けUSB HDD

 特徴的な機能としては、外付けのUSB HDDを使って手軽に録画容量を増やせる点が挙げられる。増設したHDDは、直接録画に利用できるほか、内蔵HDDと相互にダビングも可能だ。

BDドライブとUSB HDDの切替は、「クイックメニュー」から簡単に呼び出せる

 最近は対応NASへDTCP-IPを用いたダビングをサポートするレコーダー内蔵テレビやレコーダーが増え、本機も対応しているが、USB HDDではダビング時にコピーとムーブを選択でき、ムーブの場合にはダビング回数が継承される点が異なる。コピーであればコピー元のダビング可能回数が減算されコピー先はコピー不可(ムーブのみ)となるためDTCP-IPによるネットワークダビングと同じだが、ムーブであればムーブ元は削除される代わりにムーブ先でもダビング回数が保持されたまま。内蔵HDDの空き領域を確保する、あるいは後でBDメディアにダビングする予定の番組など避難させる場合にはUSB HDDの方が確実に便利だ。

 USB HDDは、BDドライブと切り替えて利用する仕様(排他利用)になっているが、リモコン操作で切り替えが可能。USB HDDに保存した録画番組も内蔵HDDに一度ダビングしてしまえばBD/DVDメディアに自由にダビングできる。また、予約録画で録画先をUSB HDDに指定していたのにBDドライブを選択中だったというケースでは、代わりに内蔵HDDに録画してくれるなど配慮されている。USB HDDも内蔵HDDに準じた使い方ができるわけだ。

 USB HDDは、同時に1台しか接続できないが、登録は8台まで可能なため、差し替えて利用することができる。2TバイトのUSB HDDも既に1万5000円を割り込んでいることも珍しくないので、とにかく録画しまくるという人には大きな魅力になるだろう。なお、本機はDLNAサーバ機能を備えているが、USB HDDに保存した録画番組も配信できる。

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