3Dテレビで出遅れていた観のある日立“Wooo”だが、先頃店頭に並び始めた同社初の3D対応プラズマテレビ「GP08シリーズ」の出来が実にすばらしいので、今回の連載ではその詳細をご報告したいと思う。
42V、46V、50V型で構成される本シリーズは、昨年の「XP07シリーズ」を超えるハイグレード・シリーズという位置づけで、その内容は実に濃い。その概要をかいつまんで申せば、定評のあった高画質技術をいっそう磨き上げて3Dに対応し、HDDの容量アップで録画時間を増やし、スマートフォン連携で使いやすさを進化させ、節電機能を付加した超強力な大画面テレビということになるだろう。
採用されたプラズマパネルは、パナソニックから供給される暗所コントラスト500万:1のハイスペックを誇る「ダイナミック・ブラックパネル」。蛍光体の応答速度の改善によってフルHD動画再生時の解像スピードがXP07比約2倍の1200pps(ピクセル/秒)と高速化されており、3D映像の低クロストーク化を実現しているのがまず興味深い。と同時に、3D対応プラズマテレビは階調を表現するサブフィールドの数を増やす必要があるため、通常の2D映像再生時の階調性が向上することにも注目しておきたい。
回路面で目を引くのが、3D再生時の改善効果に注力したという超解像技術「ピクセルマネージャーEX」の採用だ。これは斜め線や文字のギザギザをなめらかにする“解像度復元処理”とぼやけ量に応じて細部をくっきりさせる“精細度回復処理”の2段で構成される高画質回路だ。とくに後者の効果は著しく、同社技術陣に話を聞くと、フィルターの構成をXP07比で3倍強の17タップに増やしたとのことで、ノイズを抑えながら、よりきめ細かく画像を制御することで精細度の向上を果たしたという。
なお「ピクセルマネージャーEX」には、3D映像の左右の画像に色ズレがある場合にそれを補正する回路が含まれており、色ズレが目立つ「サイド・バイ・サイド」方式の3D作品で大きな効果があることが確認できた。
「できる録画テレビ」を標榜してきた日立Woooの一大特徴である録画機能については、新たに500GバイトのHDDを内蔵、320Gバイトだった「XP07シリーズ」比で1.5倍の録画時間を実現した(8倍モードのTS-X8で約400時間の録画が可能)。XP07で好評だった「3つのさがす」機能も引き続き採用されており、これまで見逃していた自分好みの番組に出会える可能性が飛躍的に増えるはずだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR