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ハイレゾ音源をビット拡張、パイオニアが初の単体ネットワークプレーヤーを発表 AirPlay対応

» 2011年10月03日 13時00分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 パイオニアは10月3日、同社初の単体ネットワークオーディオプレーヤー2機種を発表した。WAVやFLACの192kHz/24bit再生に対応したスタンダード機「N-30」と、192kHz/32bit入力までサポートする上位モデル「N-50」の2機種をラインアップ。価格はN-30が4万9800円、N-50が7万4800円。10月下旬に発売する予定だ。

「N-30」と「N-50」。デザインは共通で、フロントパネルに2.4インチのフルカラー液晶パネルを備えている

 ここ数年、オーディオファンの間で急速に広がったPC/ネットワークオーディオの流れにのったネットワークプレーヤー。「昨年来、オーディオの世界でもCDからPCファイルへとメディアシフトが起こった。ハイレゾ音源の配信が広がり、現在では非圧縮・マスタークオリティーの音源まで流通している」(パイオニア)。

 スマートフォンのように音楽の再生機器も変化しているが、同社はオーディオ機器然としたトラディショナルなスタイルにこだわった。ターゲット層は、「ビギナーを含め、ファイルミュージックに興味があるすべてのユーザー。40代が中心になるとは思うが、20代から30代の若いオーディオファンにも訴えかけるものにするため、音質や品質に加えてリーズナブルな価格にもこだわった」としている。

 N-30は、WAVやFLACの192kHz/24bit再生が可能なスタンダード機だ。AirPlayやDLNAに対応し、同一ネットワーク内にあるPCやNAS(ネットワークHDD)から楽曲ファイルの再生が行えるほか、インターネットラジオ再生(vTuner)やUSBメモリー内の楽曲再生をサポート。ハイアキュラシーPLL回路とジッターリダクションICにより、すべての入力信号のジッターを低減して正確なサウンドイメージ再生を可能にするという。フロントパネルには、USB端子と2.4インチのフルカラー液晶パネルを備えている。

 一方のN-50は、N-30をベースにビット拡張などの機能を加え、筐体(きょうたい)設計にも手を加えたもの。同社の中高級AVアンプに採用されている192kHz/32bit DACを搭載し、ビット拡張の「Hi-bit 32」によって「さらに細かな階調処理を可能にした」という。背面のUSB B端子を用い、PCの外付けUSB DACとして利用することもできる。

N-50は、ビット拡張機能「Hi-bit 32」を搭載。外付けのUSB DACとして利用する“ DACモード”も用意した(左)。再生可能なファイル一覧(右)

N-50はデジタル回路とアナログ回路に専用の電源トランスを用意。基板も別にして干渉を防ぐ

 回路/筐体設計もN-30とは一線を画す。電源は、アナログとデジタルのトランスを個別に用意してノイズの影響を抑え、それぞれの回路も別基板にして相互干渉を防ぐ。ボトムプレートには1.6ミリ厚の鉄板を使用し、シャーシを2重構造とすることで剛性を高めた。重量は、N-30が5キログラムなのに対して、N-50は7.3キログラムとなっている。

 背面端子は、まず両モデル共通でLAN端子やアナログ出力、同軸と光のデジタル出力を装備。N-50はアナログ端子と同軸デジタル端子ともに金メッキ仕様だ。ほかにオプションの Bluetoothアダプター「AS-BT200」を接続するアダプターポートや、無線LANアダプター「AS-WL300」に給電するためのUSB端子を備えている。またN-50については、前述の“DACモード”に使用するデジタル入力(同軸×1、光×1 ) やUSB B端子が加わる。

背面端子(左)。付属のリモコン(右)

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